2010年12月26日日曜日

「金融」危機からの再生―日本的システムは対応できるか



 著書名 「金融」危機からの再生―日本的システムは対応できるか
 著者 大前研一
 出版社 プレジデント社
 発表年 1995年

画像
 著者略歴

 購入日 2010年12月26日
 きっかけ 小室直樹「これでも国家と呼べるか」より
 目的 金融危機を知る
 目標

目次

往路 日本問題のユニークさ…………………

  アングロ・サクソン経済の復活
  ネットワーク社会で起こる第二の産業革命
  英語がネットワーク世界の共通言語となった
  手の屈くところに解決策はある

第1章 金融危機の襲来…………………………

  信用を失った日本の銀行
  事実の隠蔽が死を招く  
  答えは、「一度地獄を見るしかない」
 
第2章 大蔵省の罪と罰…………………………

  大蔵パージが求められている  
  大蔵省を解体すべし
  日本の金融機関の経営上の問題点

第3章 日本の金融期間の弱点「リスク管理」…
  海外で連戦連敗の日本の金融機関
  自由市場における競争力
  リスク管理の大原則

第4章 問題解決のための基本的アプローチ………
  思い付きの乱発はやめよ
  BIS自己資本規制達成という大義名分
  株価対策という道徳的退廃
  投資家の自己責任原則について

第5章 市揚原理を取り戻せ…………………………………

  金融本場の生き残りに不可欠な規制緩和
  空中遊泳を続ける株式市場
  日本における資金運用の問題点
  最悪の事態に備える

第6章 経済の実態が変わった………………………………

  ケインズ経済学はもう成り立たない
  時代遅れの経済原論信奉の失敗
  適正な為替レートは存在するのか
  
第7章 金融不安の最大の要囚……………………

  商業用不動産の建てすぎからすべては始まった
  惨憺たる都心のオフィスビルの現状
  土地こそ世界最大の金融商品

第8章 公的資金導入の是非………

  財政投融資の大問題
  金融制度調査会・中間報告の欺瞞
  郵政三事業民営化の禁断症状
  公的資金とはだれの金か
  公的金融機関の役割は終わった
  PKOの資金源はどこにある

第9章 景気認識の誤り………

  二十世紀型産業は期待できるか
  景気は本当に悪いのか
  金利を高くしたほうが景気はもっとよくなる
  株価・現制緩和・金融機関救済の思い違い

第10章 パニック対策を急け………………………………………203

  アメリカ式バブルの後処理
  アメリカが行なった銀行の解体処理
  不動産は買い時かどうか
  日本に合ったスウェーデン方式

第11章 災い転じて福となす………………………………………
  負担を将来に残す方法は避けよ
  日本ではできないアメリカ式
  日本におけるメインハンク制の問題点
  資産再評価は問題解決の救世主か
  二十世杞にはグッドライフが待っている

 あとがか 







コメント

アマゾン
・もはや金融崩壊は避けられないが、パニックは防ぐことができる。日本の金融の病根を鋭く抉り、緊急課題と長期課題の二つの観点から対応策を示す。災い転じて福となす「国家」の病気を治す唯一の方法とは。*

・不良債権問題の本質がよくわかる本, 2003/3/12
By ザ・カスタマー
 当時の大蔵省の課長が本書を読んで、著者に抗議したそうである。今となってはなぜ、大蔵省は聞く耳を持たなかったのかと残念でならない。素直な気持ちがあれば金融危機は今のようにならずに、もっと早く収束させ成長への再軌道に今ごろは日本は入っていたのにと思われてならない。現在の金融危機を招くいたった状況を発端から知るにはこの本を読めばよくわかる。それにしても同じ過ちを日本はまた繰り返すのか。2003年問題(不動産暴落)がトリガーとなって国債が暴落するようなことにならなければよいのだが。


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