2010年12月30日木曜日

Facebookをビジネスに使う本



 著書名 Facebookをビジネスに使う本
 著者 熊坂 仁美
 出版社 ダイヤモンド社
 発表年 2010年


 著者略歴 熊坂仁美

 購入日 2010年12月30日
 きっかけ 濱田昇 独占市場マーケティングfacebook 目的 facebookとは
 目標 facebookを知り、活用する

目次

1 フェイスブックとは何か、どんな使い方をするのか?
2 5年で年商を15倍にした会社はフェイスブックをどう使っているのか
3 15社の事例に学ぼう!フェイスブックのすごい活用法
4 ファン4000人を集めてわかった「ファンページ運営のコツ
5 いよいよ開始!ファンページ作成七つのステップ
6 お金をかけずにファンを増やす!三つの賢い方法
7 フェイスブックでビジネス拡大を狙うなら「ターゲティング広告」を活用する
8 フェイスブックをホームページのようにカスタマイズする方法




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アマゾンより
・内容紹介
「なぜ、ある日本のアパレルブランドは半年で13万人のファンを集めることができたのか」

先端15社の事例に学ぶフェイスブックのすごい活用法!5億人が参加する世界最大SNS「フェイスブック」の実践研究家が書いたビジネス活用するための本。


最新情報でわかる活用法!ケタ違いの集客力をもつフェイスブックを使いこなそう!

・年商を毎年20%アップさせる「好感アクセス収益モデル」
・ファンの関心をとらえて放さない「3つのC」
・ユーザーをピンポイントで狙い撃つ「ターゲティング広告
・世界中で話題騒然となった「ソーシャルプラグイン」とは?
・人気のファンページはどのように作ればいいか?
・1人25円のコストでファンを集める方法とは?
・すごい集客を実現した企業の具体的な活用法は?
・ ファンの分析に役立つ「インサイト」とは?

フェイスブックの成功事例満載!こう使えば、集客できる!!

・キャンペーンガールを「いいね!」で投票
・新商品のアイデアを募集し、審査過程をリアルタイムで配信
・大がかりなジョークでファンの心をつかむ
・フェイスブックの友達に紹介してくれれば、特別割引
・写真機能を活用して新着物件情報をファン全員に知らせる
・「フェイスブックのファン限定グッズ」を販売する
・「いいね!」ボタンの真下に動画を配置してファン化を促進
・「掲示板」でファンを盛り上げて販売につなげる




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2010年12月26日日曜日

市民参加のまちづくり 地域の自立と持続可能性



 著書名 市民参加のまちづくり 地域の自立と持続可能性
 著者 伊佐淳 松尾匡 西川芳昭
 出版社 創成社
 発表年 2007年

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 著者略歴
(「BOOK著者紹介情報」より)
伊佐 淳
1962年生まれ。久留米大学経済学部教授。専門分野、非営利組織論

松尾 匡
1964年生まれ。久留米大学経済学部教授。専門分野、理論経済学

西川 芳昭
1960年生まれ。名古屋大学大学院国際開発研究科助教授(農村・地域開発マネジメントプログラム)。専門分野、開発社会学・開発行政学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 購入日 2010年12月26日
 きっかけ 小平図書館
 目的 まちづくり
 目標

目次

第1部 コミュニティ・ビジネスを知る

第1章 九州の社会経済状況
 長崎大学経済学部 山口純哉

第2章 コミュニティ・ビジネスの事例 
     ―NPO法人子育てネットながさき 
   長崎大学経済学部 山口純哉


第3章 宮崎におけるコミュニティ・ビジネス 
     ―「文化」と「ネットワーキング」を核とした地域再生への取り組み
宮崎大学教育文化学部 根岸裕孝



第4章 開発途上国支援における収入創造プロジェクトとコミュニティ・ビジネス 株式会社日本インテリジェントトラスト
 開発総合研究所 加茂佐知子


第2部 コミュニティ・ビジネスを支える

第5章 オランダ市民社会におけるフェアトレード  
     ―多角的な市民参加
株式会社レックス・インターナショナル 清水正


第6章 CSR・SRIと地域への展開
久留米大学経済学部 伊佐淳

第7章 地域の発展とユニークな資金供給システム
名古屋大学大学院国際開発研究科 西川芳昭
久留米大学経済学部 伊佐淳

第8章 キャパシティビルディングと中間支援NPO
株式会社宝塚NPOセンター 金森康

第3部 コミュニティ・ビジネスを育む

第9章 市民事業の経済倫理としての商人道
久留米大学経済学部 松尾匡

第10章 地産地消とコミュニティ・ビジネス
名古屋大学大学院国際開発研究科 西川芳昭


第11章 総合型地域スポーツクラブと「コミュニティ・ビジネス」
福岡教育大学 中西純司
久留米大学比較文化研究所 行實鉄平

第12章「参加」概念をとりまく思想と言説の検討
公的領域のプランニング論と地域の2面性からみた人的資源論
日本大学生物資源科学部 北野収


「市民参加のまちづくり」シリーズ完結にあたって
・コミュニティ・ビジネスを行うに当たっての問題点
 資金活動
 事業展開
 人材
・事業別分野の最重要問題点
 福祉・生活、環境、情報・文化、教育、観光・交流では、資金調達
 商店街活性化では、人材
 一次産品の加工・販売では、事業展開


第6章 CSR・SRIと地域への展開
久留米大学経済学部 伊佐淳
CSRとは Corporate Social Responsibility、企業の社会的責任のこと。

SRIとは、Socially responsible Investing、社会的責任投資のこと。

反CSR論 ミルトン・フリードマン
 企業経営者は株主に雇われているのであり、責任を負うのは株主に対してだけである。株主が経営者を雇い、経営を任せるのは、ひとえに利潤を上げ、増やしていくことを期待しているからである。それ以外の期待に応えようとすることは筋違いである。たとえば、社会から要請があって、法律で規定されている以上に自然環境を改善するために資金を出した結果、配当が減ったとすれば、それは株主のお金を使ったことになるし、従業員の賃金が下がったとすれば、従業員のお金を使ったことになる。もし、そのような良い行いをしたいならば、経営者も株主も従業員も自分のお金を使うべきである。私的所有の保障された自由主義社会では、強制的ではない、自発的な協力に基づいて運営されるものであり、上述のような事態が生じる結果、自由主義社会を根底から突き崩すような状況を招くことになるだろう。

これに対し
エドワード・フリードマン 「ステイクホルダー(利害関係者)理論」
 ステイクホルダー=利害関係者というのは、企業活動によって、利益(便益)を得たり、被害(危害)を被ったりする人々や集団をいう。企業とステイクホルダーとの関係は互酬的であり、両者の間には一種の社会的な契約がある。また、その関係のありようは企業によってさまざまである。そして、企業とステイクホルダーの間だけではなく、ステイクホルダー同士の間にも利害関係が発生するが、契約者間の平等に配慮しつつ、企業は利害関係の釣り合いにも考慮しなければならない。
 ステイクホルダー理論では、株主はステイクホルダーの一つにすぎない。たとえば、従業員との間には、企業への忠誠心や誠実な仕事ぶりと引き替えにそれ相応の賃金や安全な労働環境、意義ある仕事などを与えてなければならないという関係がある。地域社会との関係についてみれば、施設や設備を建てる権利と引き替えに、「善き市民」としての振る舞いが期待されるし、課税だけでなく、公害などによる被害を防ぐためにさまざまな規制措置が加えられるのである。

 
したがって、CSRとは、企業をとりまくさまざまな社会のステイクホルダーに対して、企業がどうのように関わり、責任ある行動をとりつつ、より良い社会づくりに役立つかを問う考え方であるといえよう。




第7章 地域の発展とユニークな資金供給システム

名古屋大学大学院国際開発研究科 西川芳昭
久留米大学経済学部 伊佐淳


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・日本のコミュニティビジネスを巡る絶望的な状況をのほほんとえぐり出す「コミュニティビジネス地獄編」, 2007/7/3
By パッション太郎 (東久留米市ってどーこか?)
 
 市町村も商工会議所もコミュニティビジネスが地域の活性化に役立つと期待はするが、支援のお金は出したくないp.45-46、実施主体の実状は、専従職員の収入が月5万円p.37で、利用者ニーズは把握できてないp.47と状況は絶望的。
 実態はビジネスではなくてコミュニティ奴隷では?。感謝しながら、専従職員の悲惨な生活環境を放置する利用者は無神経。しかし、この本を読んで最悪の状況と正面から向き合あうことが第一歩。
 武士道の閉鎖性と商人道の開放性の比較からまちづくりにおける開放的な社会倫理の必要性を説く松尾論文は非常に魅力的。
 ビジネスのヒントは、金森論文が若干ふれている(お客が対価を払ってサービスも提供してくれるビジネスモデルp.138-139)だけなので、ヒントを求める人は、中村修先生の循環についての月刊JA連載記事の参照を勧める。


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・CB:コミュニティ・ビジネス

・NPO:民間非営利組織
・NGO:非政府組織

・CSR:企業の社会的責任
・SRI:社会的責任投資

・フェアトレード

・中村修

・NPO法人子育てネットながさき
 子育ての活動をしているのだろうか?
 組織の概要を示していない。
・長崎の育児情報フリーペーパー「Con-ne」 HP見つからず

☆保育施設、子育て支援:駅前のテナント、商店街のテナントが何年も空いている。アパートも丸ごと一棟空いているところもある。人では失業者、定年退職で社会貢献できずにいる人があふれている。地域通貨発行で活性化できないだろうか?市民銀行創設。

非営利活動法人みやざき子ども文化センター

宮崎フラワーロード・ネットワーク事業 

☆持続可能な活動 発展性 参加しやすさ 活動しやすさ サポート 心の応援 注目 認知 更新 活動内容の公開 予定と記録(実績) 知る楽しみ 参加する楽しみ 応援する楽しみ 関わりを持つ楽しみ 

夜逃げの町といわれていたが今では観光客が年間100万人に:宮崎県観光を10倍楽しむブログ 

「夜逃げの町」宮崎県・綾町 総務省の論理と自治体 レント・シーカーと利権 国家破産と地方自治(2)  国家破綻研究ブログ

・ネットワーキング リップナック
 









・ラオス農村の事例 途上国におけるCB型活動
 農産物加工品 竹細工 織物生産

・フェアトレード オルタナティブ・トレード
 フェアトレード・ラベル・ジャパン

☆フェア・トレード?ならアンフェアなことをしている人がいるということ?その人は合法的なの?そのままでいいの?

石田梅岩 心学 松翁道話 鳩翁道話 都鄙問答


市民参加のまちづくり 各地での試みと情報公開



 著書名 市民参加のまちづくり 各地での試みと情報公開
 著者 磯村英一 坂田期雄
 出版社 ぎょうせい
 発表年 1983年 

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 著者略歴

 購入日 2010年12月26日
 きっかけ 小平図書館
 目的 まちづくり
 目標

目次

Ⅰ市民参加行政――その反省と今日の課題

<対談>まちづくりへの市民参加―どう進めるか
    目黒区長 塚本俊夫 磯村英一

行政における“セルフ・ヘルプ”の役割 磯村英一
市民参加のまちづくり――三つの戦略 評論家 坪井良一
住民と行政の協働を目指して 地域総合計画研究所長 森戸哲
まちづくりの基本に市民の自立、自助を 青森市長 工藤正
市民参加の町づくり 日本経済新聞編集委員 塩見譲
欧米における都市美・都市景観行政 
 地域研究所ケイ・プランナーズ所長 川端直志
市民がつくるまちづくり 立教大学教授 奥田道大

Ⅱ行政と市民との共同のまちづくり
  ――市民の力、エネルギーをこうやって引き出した

新しい「まちづくり」の実験……………
市民総ぐるみによる地域まちづくり計画の策定
市民が立ち上がった盛岡市民の環境保全と創造
地域ぐるみの放置自転車一掃作戦………………
市民が労力提供で道路舗装………………………
市民参加でつくった磯の松原…………………
住民参加の京島のまちづくり……
市民が盛り上げた千葉の親子三代夏祭り……
住民主導の学校公園…………………………
神戸市の区民会議………………………………
川崎市における市民参加の実験………………
武蔵野市の市民参加…………………………
町田市にみる行政と市民共同のまちづくり
市民手づくりの広報
住民と共に“豊かな心・地に緑”へ
大山町のウメ、クリの実験
市民参加でつくられた大垣市立図書館
区政運営への住民参加を求めて
過疎からの脱却…………とよね村研究会
市民参加で架け替えた村上橋(八千代市)
北海道池田町のブドウとワイン
横浜スタジアムの建設・経営

Ⅲ市民主導のまちづくり
  ――どのようにして市民が立ち上がったか

町づくりは平常往生
まちの中にある雑木林の保全
岬を買い取ろう
青年会議所主導の「ラブはちのへ」のまちづくり
企業主導のまちづくり

Ⅳ自治体における情報公開

自治体における情報公開をどうみるか
<座談会>自治体における情報公開
     ――どうとらえ、どう考えるか
<対談>情報公開と市民参加の今日の課題

《資料》各地の情報公開条例
  神奈川県公文書公開条例
  埼玉県行政情報公開条例
  緒方町公文書公開条例
  金山町公文書公開条例
  蒲原町情報公開条例

行政と市民共同のまちづくり――実例

1.まちづくり計画に市民
  1. 住民参加で「再開発」「モール」づくり
  2. まちづくり、ふるさとづくりに市民参加
2.市民が「労力」や「土地」を提供
  1. 住民の手で「放置自転車」追放
  2. 住民の労力提供で「道路舗装」
  3. 地区住民で「道路」「川」等の清掃
  4. 「除雪」を行政・住民共同で
  5. 市民が「土地」(私有地)を提供
  6. その他の提供
3.施設・公園の建設と管理に市民
  1. 「コミュニティイ施設」の建設・運営を住民で
  2. 地域住民による「公園」の維持管理
4.緑、美観を市民の手で
  1. 市民参加で「緑」づくり
  2. 市民参加でホタル、鯉を育てる
  3. まちの美観を市民の手で
5.地域の「文化」「教育」「福祉」「防災」を市民の手で
  1. 市民の熱意で地域文化を育てる
  2. 有害図書の追放
  3. 市民手づくりの祭り、フェスティバル
  4. 市民参加で「福祉」のまちづくり
  5. 市民参加で自主防災、環境整備
  6. その他の市民運動
6.市民参加の「場づくり」「基盤づくり」
  1. まちづくり「協議会」「区民会議」「住民会議」
  2. まちづくり「講座」「見学会」
  3. 市民参加で「市広報」「市白書」「ミニコミ紙」づくり
  4. 市民の「声」「アイデア」を生かす

情報公開について全国220市長からのご意見
  1. 都市自治体における情報公開のとらえ方、観点
  2. 情報公開条例の制定について
  3. 現在、十分に公開されていない情報は何か
  4. 今後、行政の側から市民に積極的に知ってもらうべき情報は何か
  5. 公開すべきでない情報は何か、その場合の留意点、問題点
  6. 公開がむずかいし情報は何か
  7. 公開を阻む要因は
  8. 情報公開(提供)の仕方、訴え方の工夫を
  9. 行政情報資料センターの設置
  10. その他の問題点
  「情報公開についての市長アンケート」の要約と若干の所見
    都市経営総合研究所 坂田期雄
  





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「金融」危機からの再生―日本的システムは対応できるか



 著書名 「金融」危機からの再生―日本的システムは対応できるか
 著者 大前研一
 出版社 プレジデント社
 発表年 1995年

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 著者略歴

 購入日 2010年12月26日
 きっかけ 小室直樹「これでも国家と呼べるか」より
 目的 金融危機を知る
 目標

目次

往路 日本問題のユニークさ…………………

  アングロ・サクソン経済の復活
  ネットワーク社会で起こる第二の産業革命
  英語がネットワーク世界の共通言語となった
  手の屈くところに解決策はある

第1章 金融危機の襲来…………………………

  信用を失った日本の銀行
  事実の隠蔽が死を招く  
  答えは、「一度地獄を見るしかない」
 
第2章 大蔵省の罪と罰…………………………

  大蔵パージが求められている  
  大蔵省を解体すべし
  日本の金融機関の経営上の問題点

第3章 日本の金融期間の弱点「リスク管理」…
  海外で連戦連敗の日本の金融機関
  自由市場における競争力
  リスク管理の大原則

第4章 問題解決のための基本的アプローチ………
  思い付きの乱発はやめよ
  BIS自己資本規制達成という大義名分
  株価対策という道徳的退廃
  投資家の自己責任原則について

第5章 市揚原理を取り戻せ…………………………………

  金融本場の生き残りに不可欠な規制緩和
  空中遊泳を続ける株式市場
  日本における資金運用の問題点
  最悪の事態に備える

第6章 経済の実態が変わった………………………………

  ケインズ経済学はもう成り立たない
  時代遅れの経済原論信奉の失敗
  適正な為替レートは存在するのか
  
第7章 金融不安の最大の要囚……………………

  商業用不動産の建てすぎからすべては始まった
  惨憺たる都心のオフィスビルの現状
  土地こそ世界最大の金融商品

第8章 公的資金導入の是非………

  財政投融資の大問題
  金融制度調査会・中間報告の欺瞞
  郵政三事業民営化の禁断症状
  公的資金とはだれの金か
  公的金融機関の役割は終わった
  PKOの資金源はどこにある

第9章 景気認識の誤り………

  二十世紀型産業は期待できるか
  景気は本当に悪いのか
  金利を高くしたほうが景気はもっとよくなる
  株価・現制緩和・金融機関救済の思い違い

第10章 パニック対策を急け………………………………………203

  アメリカ式バブルの後処理
  アメリカが行なった銀行の解体処理
  不動産は買い時かどうか
  日本に合ったスウェーデン方式

第11章 災い転じて福となす………………………………………
  負担を将来に残す方法は避けよ
  日本ではできないアメリカ式
  日本におけるメインハンク制の問題点
  資産再評価は問題解決の救世主か
  二十世杞にはグッドライフが待っている

 あとがか 







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・もはや金融崩壊は避けられないが、パニックは防ぐことができる。日本の金融の病根を鋭く抉り、緊急課題と長期課題の二つの観点から対応策を示す。災い転じて福となす「国家」の病気を治す唯一の方法とは。*

・不良債権問題の本質がよくわかる本, 2003/3/12
By ザ・カスタマー
 当時の大蔵省の課長が本書を読んで、著者に抗議したそうである。今となってはなぜ、大蔵省は聞く耳を持たなかったのかと残念でならない。素直な気持ちがあれば金融危機は今のようにならずに、もっと早く収束させ成長への再軌道に今ごろは日本は入っていたのにと思われてならない。現在の金融危機を招くいたった状況を発端から知るにはこの本を読めばよくわかる。それにしても同じ過ちを日本はまた繰り返すのか。2003年問題(不動産暴落)がトリガーとなって国債が暴落するようなことにならなければよいのだが。


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太平洋戦争こうすれば勝てた



 著書名 太平洋戦争こうすれば勝てた
 著者 小室直樹 日下公人
 出版社 講談社
 発表年 1995年


 著者略歴
 小室直樹 1932年、東京生まれ、京都大学理学部数学科卒業後、大阪大学大学院経済学研究科で研究。その後、ハーバード大学で心理学・社会学、MITでは理論経済学を研究。さらに、東京大学大学院法学政治研究科修了
、博士号取得。

 日下公人 1930年、兵庫県生まれ。東京大学経済学部卒業後、日本長期信用銀行入行。経済企画庁出向後、同行取締役を経て、現在顧問。1993年より社団法人ソフト化経済センター理事長。多摩大学教授。


 購入日 2010年12月26日
 きっかけ 小室直樹
 目的 太平洋戦争を知る
 目標

目次

〔第一部〕
第一章 いま、なぜ太平洋戦争か

    「イフ」が歴史を解く 14
    真珠湾攻撃は不十分だった 21
    決戦をせずに破れた決戦主義・日本 27
    グランドデザインなき戦争 56
    勝利をどう政治に利用するのか 63
    日本は潜水艦で戦争に負けた 69

第二章 当時の日本の諸相

    昭和十年代、日本は高度成長できた 79
    日本は戦争中も年功序列だった 87
    戦争における「運」とは 91
    ミッドウェーの日本空母は引いて帰れた 97
    無駄な戦いを繰り返した陸軍の組織的欠陥 100
    東条英機の罪業 104
    日本にはスターリンもチャーチルもいなかった 108

第三章 敗戦の端緒

    抜擢も罷免もできない硬直した組織が戦争を招いた 114
    天佑神助主義の末路 122
    兵器を絞り込めなかった弱さ 127
    陸軍は要らなかった 137
    日本はなぜ航空戦に負けたか 142

第四章 戦争の心構えと覚悟

    ハル・ノートは受け入れても良かった 150
    三国同盟を破棄すれば、ドイツは喜んだ 158
    日本はスターリングラード戦を助けるべきだった 162
    イタリア入は日本人よりも勇敢か 169
    日本は「だまし討ち」と非難される謂われはない 176
    日本はオランダとだけ戦争をすれば良かった 181
    支那事変はどう終わらせればよかったか 185

〔第二部〕

第一章 周到な準備なき日本

    戦争設計なき戦争 190
    日本人はどうして戦争が下手になったのか 194
    チャンドラ・ボースの戦争設計に学べ 202
    日本は「皇帝」と「王」の違いを知らなかった 207
    日本も「民族自決」を旗印にして戦えた 212
    土地に執着した農民国家・日本の失敗 219

第二章 戦争の矛盾と仮定

    イギリスの「民族自決」には大きな矛盾があった 227 
    日本がイギリスを叩けば、ドイツはソ運に勝てた 231
    上に戦略があっても下の統制が利かなかった 236
    戦略爆撃機があれば特攻の必要はなかった 240
    アメリカ機動部隊撃滅シミュレーション 245
    日本はB29級の爆撃機を作れたか 254

第三章 果て遠き国際国家への道

    チャーチルとヒツトラーは同じ穴の格だ 259
    技術のアンバランスは後進国の特徴 262
    日本は国際国家にはなれない 266
    大陸に注ぎ込んだ金があれば、もっとマシな戦争が 271
    いまも変わらぬ国家と国民の相互不信 277

    あとがき 293





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・[主な内容]
真珠湾攻撃は不十分だった/決戦をせずに敗れた決戦主義・日本/日本は潜水艦で戦争に負けた/ミッドウェーの日本空母は引いて帰れた/兵器を絞り込めなかった弱さ/日本はなぜ航空戦に負けたか/三国同盟を破棄すれば、ドイツは喜んだ/「だまし討ち」と非難される謂われはない/イタリア人は日本人よりも勇敢か/日本人はどうして戦争が下手になったのか/土地に執着した農民国家・日本の失敗/日本がイギリスを叩けば、ドイツはソ連に勝てた/戦略爆撃機があれば特攻の必要はなかった/日本は国際国家にはなれない


・抜群の面白さ、太平洋戦争への見方ががらりと変わる, 2000/12/2
By カスタマー

 該博かつ俗説に囚われない独自の視点をもつ小室と日下、取上げる材料が太平洋戦争とくれば、これはもう面白くならないほうが不思議というもので、期待に違わず、一気呵成に読んでしまいました。しかし、強大国と戦わねばならぬというこの大事な時に、日本という国の人的メカニズムが最悪のどん底にあったということはどういうことなのだろうかと不思議に思わざるをえない。戦いたくとも戦えないルーズベルトの苦しい立場を外交官の誰一人として見抜いていなかったのか。ハルノートを突き付けられても、はい分かりましたと言って後はのらりくらりとやり過ごす逃げ道があることを政治家の誰か気付かなかったのか。真珠湾攻撃の後、艦隊決戦の戦争形態が既に時代遅れであることを強く主張する軍人がなぜもっと!いなかったのか等々、不可思議な疑問がいっぱいある。要するに日本式組織メカニズムは、戦争というような、常に新しい局面に対応して、果敢な決断と独創を要求される事態には不適であるということだろうか。日清日露戦争時には、日本式がいったん破壊された明治維新の余韻がまだ残っていたから、かろうじて戦うことが出来たと思われる。それやこれや、とにかく読後いろいろ考えさせられる一書である。


・なぜこうできなかったのか?ということ, 2009/5/20
By sirou55 - レビューをすべて見る
(トップ500レビュアー)
 読むと最初に小室氏は「アジアの解放が日本の戦争目的なら日本は大東亜戦争に勝ったが、宣戦の大詔によれば、米英の軍事圧力を武力ではねかえすことが戦争目的で、だから日本は負けた」と解説する。実際、戦争を始めてから戦争目的を拡大し「日本の経済的自立」や「アジア解放」を言い出し始める。戦争目的が初めからうやむやだった。

 著者らは「こうすれば勝てた」の可能性の選択肢をいろいろ挙げたが、史実は「こうできなかった」から負けたわけで、何故できなかったのかを最後に結論づける。

 一言で言えば、制度疲労した官僚制の呪縛。日本では機能集団が共同体になってしまう。陸軍も海軍も共同体になってしまい、日本国の要請より共同体の要請のほうが優先されてしまう。つまり当時日本を牛耳っていた陸軍は「支那撤兵しない」という陸軍要請の方を「日米戦争を回避する」という日本国の要請より優先させてしまった。

 もう一つは海軍の思想の根底にある艦隊決戦思想と艦隊保全思想の矛盾。勝つためには短期決戦をめざしながら、他方では軍艦を失うことを惜しむ。そのため、勝利の秘訣である「意思の集中、力の集中」ができなかった。

 日下氏はオランダにだけ宣戦布告するという妙案を提示しているが、上官の言うことを聞かない、勝手なことをしたがる辻政信みたいな軍人がそこら中にいて、実際は無理だったろうと自ら結論付けている。頭の固い連中には何をいっても無理ということか。

・「巨大なイフ」より「身近なイフ」を, 2005/4/7
By カスタマー

 ある数学者が、イギリス人からこう言われた。「○○の戦いでもう少しだけ運が重なっていれば、英国は勝てましたよ」
へそ曲りでもある数学者は、即座にこう言い返したという。「じゃあもう少しだけ運がなければ、ボロ負けしたってことですな」
 たしかに本書のように、太平洋戦争は「勝てた」かも知れない。
しかし残念なことに、人間に「歴史のイフ」を検証すべき術がない。科学実験で必要な再実験が不可能なのである。本書でも書かれるように、市井の学者たちは「歴史のイフはない」とよく言うが、本当はこのことであり、彼らの説明不足なのだ。
 ところが本書で、二人は誰も検証できないことを棚にあげて、好き勝手なことを述べている。つまり本書で明確になっているのは、二人の人間性の下劣さに過ぎない。
 私は、あえて二人に問いたい。
「なぜ(取締役だった)日本長期信用銀行の破綻を防げなかったのか?」(日下)
「なぜ(一流学者の薫陶を受けたのに)大学に籍がないのか?」(小室)
二人は戦争という「巨大なイフ」より、まず自分の過去という「身近なイフ」を検討しては如何だろう?
「太平洋戦争に勝てる」お二人ぐらいなら、銀行の破綻や学者として身をなすことなど、とるに足らぬことではないか!





リンク

・戦争は誰がどんな目的で起したか?

・誰が儲けて、誰が損をしたか?

・誰が責任を取ったか?

・どんな反省をしたのか? 総括はできているのか?
 今、生きている人はどう思っているのか?:政治家、教師、市民



ワープする宇宙―5次元時空の謎を解く



 著書名 ワープする宇宙―5次元時空の謎を解く
 著者 リサ・ランドール
 出版社 日本放送出版協会
 発表年 2007年


 著者略歴

 購入日 2010年12月26日 
 きっかけ YouTubeを見て
 目的 リサ・ランドールを知る
 目標 スイスのヨーロッパ合同原子核研究機構の成果を知る

目次
1部 空間の次元と思考の広がり
2部 20世紀初頭の進展
3部 素粒子物理学
4部 ひも理論とブレーン
5部 余剰次元宇宙の提案
6部 結びの考察





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アマゾンより
・宇宙は、私たちが実感できる3次元+時間という構成ではないらしい。そこには、もうひとつの見えない次元があるというのだ。もし、もうひとつの次元が存在するのなら、なぜ私たちには見えないのか?それは、私たちの世界にどう影響しているのか?どうしたらその存在を証明できるのか?現代物理学の歩みから最新理論まで、数式を一切使わずわかりやすく解説しながら、見えない5番めの次元の驚異的な世界に私たちを導いていく。英米の大学でテキストとして使われている話題の著書Warped Passagesの邦訳。

・宇宙物理学の歴史と最新理論がたのしめる, 2007/11/4
By 白ケチャップ (東京都)(トップ1000レビュアー)
 この宇宙にはもうひとつの次元「余剰次元」があるという、最新の理論物理学を紹介するのが本書。とはいえ、前半の大半はニュートン力学などの古典物理学から相対性理論、素粒子物理学、そしてひも理論にいたる現在までの一連の理論物理学、実験物理学の発展と軌跡の紹介に費やしているのだが、これがめっぽう解りやすく、面白い。物理学の歴史がひととおりおさらいできる仕組みになっているのだ。これだけでも本書を読む価値があるというもの。そのあと後半で著者の研究テーマ、余剰次元の話しへと移る。古典物理学と最新の余剰次元理論をどう整合性をつけるか、内容は興味深い。
 「数式を一切用いない」という宣言どおり、出てくる数式は、かの「E=mc2」のみ。
 宇宙論に興味のある方ならまさに1冊で2度おいしい本。損はしない。


・とても判りやすくかつ深い、最新理論の解説書, 2007/8/18
By 中村拓男
 この本の趣旨は著者の自論である余剰次元に関する理論の解説なのですが、そこに至るまでの現代理論の解説がすばらしい。
私は物理畑出身なので、相対論、標準理論、大統一理論、超対称性理論、超ひも理論などは、いままでいろいろな本を読んで一応「雰囲気」くらい知ってはいましたが、この本では、 *** 数式を1行も使わずに *** 、各理論の概要、歴史とお互いの関係(何の問題を解決するためにどの理論が生まれてきたか等)や今抱えている問題点、今後の実験で明らかになるであろう予測などが詳細に、かつ丁寧に書き込まれています。へたな科学解説書を何10冊読むよりも、これ一冊読んだほうがよぽどよかったと思います。理論物理の最前線で、今学者が何を悩んでいるかを詳細に知ることができました。

 あえて難点をいえば、最後の自論の余剰次元の解説に入ると、さすがに熱が入りすぎているせいか、17章以降は話が複雑すぎて徐々にわけが判らなくなりました。しかし、16章までは間違いなく一級品の科学解説書だと思います。

 今の理論物理の最前線の状況に興味のある方に強くお勧めします。



リンク

・リサ・ランドール】五次元の世界【Lisa Randall 】part1

「問いを見つけた人が答えを見つけることが出来る」

「よくそれは私も考えていたという人がいます。なんとなく思い付くのと、突き詰めて考えるのとは全く違うのです。」

これから学問を目指す若者に対して一言
「自ら興味あるテーマを見つけ、自分で解決する力を身につけてほしい。」

若い研究者と食事しているとき
「研究をやめたくなったことはありますか?」
「いい質問ね。自分がやっていることが意味のあることか疑うことがある。でも新しい発見をしたときの驚きや問題を解決したときの喜びもある。あなたたちのモチベーションは何?」

「インスピレーションを信じて、開かれた心を持つこと。そして、勇気を持って楽しむこと。これは誰もが何かを生み出す時に必要なことです。世界をほんの少しだけ違った見方で考えてみること。これが大切なのです。」


「フラットランド」









・欧州合同原子核研究機構 スイスのジュネーヴ西方にある、スイスとフランスの国境をまたぐ地域に、2つの研究地区といくつかの実験施設がある。

 日本時間2010年3月30日 、7Tevで陽子を衝突させる実験を初めて成功させた。 (加速エネルギーが3.5TeVの陽子同士を正面衝突させた。)

 情報技術 [編集]
文献の検索および連携のために考案された言語であるHTML 、インターネット通信のために定めた規則(Hypertext Transfer Protocol 通称:HTTP)、 World Wide Web(通称: ウェブ)発祥の地としても知られる。この発明はいずれもイギリス人技術者ティム・バーナーズ・リー(Tim Berners-Lee)によって考案された。当初、彼は各国に散らばっている実験者が瞬時に情報にアクセスできるように、しかも同時に多くのコンピュータ間で同じ情報が共有できるようにと願ってWebを開発したのであるが、彼のもたらした効果は今やCERNのみに留まらず、全世界に拡がっている。





LHC 素粒子衝突型加速器










・東大 素粒子物理国際研究センター

・東大 宇宙理論研究室

LHCアトラス実験日本アトラスグループ

 
日本アトラスグループ・ブログ

2009-12-09
大きなエネルギー和を持つイベント09:06

東大素粒子センターの田中(純)です。

さきほど2.38TeV衝突の事象が公開されました。


いちおう2ジェットと解釈されていますが、意見の分かれるところです。

2.38TeV達成!08:15

東大素粒子センターの田中(純)です。

数分間ですが、2.38TeV(世界最高エネルギー)でデータを取得することができました。残念ながらまだイベントは見せられません。。。



・神『天国』への攻撃は、ノルウェーの空を照らす。December 10, 2009


火曜日の夕方12月8日、【セルン(CERN)】の【大型ハドロン加速器(Large Hadron Collider)通称『LHC』】がスイスにあり、そこから【Ramfjordmoen地球物理学天文台実験センター(ノルウェー)】にある巨大な【Partial Reflection Medium-Frequency(MFレーダー:部分的反射レーダー)Atmospheric Radar (大気層レーダー)研究所】へ量子的に移された【人間の手により歴史上最も高いアクセラレータ(12月8日の実験で世界新記録2兆3600億電子ボルトのエネルギーが得られ、1束100億TV以上の陽子の衝突によって作られました。これはテラボルト単位でのエネルギーの衝突により生成可能。)で原子未満の粒子の超高縮エネルギー】が、多くの人々が最大の『大量破壊兵器』の為に作ったものと呼ぶアメリカの【High Frequency Active Auroral Research Program:(通称『HAARP』:人工地震・人口ハリケーン・人口干ばつ・電子機器の破壊・マインドコントロールを起こす。)】と同じ枠組みで働く『EU版HAARP』とでも言いましょうか【Incoherent Scatter Facility(通称:EISCAT)レーダー】という、
気象をコントロールする為に行う、電離層を暖める兵器や専門の科学者達によってこれらが行われたという。


2010年12月23日木曜日

これでも国家と呼べるのか 万死に値する大蔵・外務官僚の罪



 著書名 これでも国家と呼べるのか 万死に値する大蔵・外務官僚の罪
 著者 小室直樹
 出版社 クレスト社
 発表年 1996年

画像
 著者略歴

 購入日 2010年12月20日 小平図書館
 きっかけ 小室直樹
 目的 大蔵省、外務官僚の罪とは何か?
 目標

目次
      まえがき  なぜ、大蔵官僚は経済学が分からないのか 1
第一章 謝罪外交は国際法違反……………………………………………11
      1-無知・無学の目本の政治家・マスコミ人を告発する
        致命的禍根を残した「首相書簡」 14
        第一次世界大戦まで「侵略」という概念はなかった 17
        韓国併合条約は明白に合法である 23
        「民族自決」の意志も能力もなかった朝鮮人 27

第二章 誰がデモクラシーの敵か………………………………………41
     1-中国・韓国の内政干渉を看過する“この国”の異常性
        江沢民、金泳三は近代デモクラシーの敵 42
        すべての自由の根本とは何か 44
        外部の権力は、人間の内面に侵入してはならない 45
        かくて近代リベラリズムが構築された 49
        良心の自由こそ、近代デモクラシーの最終的判定条件 51
        近代デモクラシーをまったく理解しない日本のマスコミ 54
        日本人を奴隷扱いする中国と韓国の権力者 57
        「日本は韓国でよいこともした」は正しい 58
        「謝罪」外交の重大な落とし穴 61

第三章 日本官僚制―腐蝕の構造…………………………………63
     ―大失敗の責任を取らない集団を許しては、国が滅ぶ
        大東亜戦争の戦史研究から現代日本が見える 64
        兵士は餓死、総司令官は豪遊 71
        「敵前逃亡」をした陸軍エリートは裁かれたか 74
        最高機密を敵に知られる大失策をしても栄転! 76
        「エリートのミスは不問」の法則 80
        旧帝国陸海軍同様、空気に支配されている日銀・大蔵省 87
        危機に大使が任地に不在一日本外交の伝統 93
        真珠湾は「騙し討ち」説は誰の責任か 96
        「臨機応変の欠如」― 日本エリートの大問題 102
        杉原千畝氏をクビにした外務省 105
        救いがたい外務省の外交音痴 110
        現代日本最大の癌-機能集団の共同体化 114      

第四章 大蔵省・外務省が日本を破滅に導く…………………117
     -財政危機下に海外援助を増やす国賊的行為
       迫り来る目本国破産 118
       歳入不足は二〇兆円、借金は三〇〇兆円 120
       もはや大増税しかない 125
       「累積債務」以外にも「隠れ借金」が!129
       日本の財政の悪循環過程とは 131
       金融スキャンダルが生んだジャパン・プレミアム 134
       なぜ財政政策が効果を生まないか m
       日本経済にも出現した化物-クラウディンダ・アウト 143
       銀行と政府こそ不況長期化の犯人 147
       不良銀行の大清算を断行したアメリカ 149
       財政危機下に海外援助を増大させる大蔵省と外務省
       なぜドイツはロシア援助に躍起になるか 155
       近代資本主義成立の条件とは何か 160
       伝統主義に呪縛された日銀・大蔵省 164
       行くも破滅、戻るも破滅のロシア経済 169
       日本にロシア支援を迫るアメリカ政府 172

第五章 日本経済、再浮上の原理
    -根本を見忘れた対応策では、もはや枚われない
       政治家も役人もエコノミストも、経済、経済学が分からない
       第二次産業革命で古典派の教義は古くなったか 182
       ヒックスの『価値と資本』の今日的価値 186
       大前理論のどこが間違いか 188
       正直-資本主義の重要な属性 193
       市場を自由にしたボーダレス経済 195
       なぜアメリカ国民は自由市場を求めつづけるのか 199
       今こそ「自由市場へ帰れ」が説得力を持った 202
       ニュージーランド経済が復興した秘密 07
       規制緩和こそ、活力の源 208
       なぜ、中国では市揚経済が作勤しないか 211
       自由市場に隠し事があってはならない 214
       「市場の失敗」のないところに規制の必要はない
       救いがたい日本におけるモラル・ハサード 219
       ケインズの指摘-なぜ失業が発生するのか 222
       ケインズの失業対策が正しいことを証明したヒトラー 228
       「反ケインズ」として復活した古典派 232
       資本主義の原点に戻れ 235
       現在の日本では「セイの法則」が成立していない 237

第六章 ただちに、大蔵省を解体せよ……………………243
      -金融業界を自由市揚にすることこそ焦眉の急
         役所の中の役所・大蔵省の構造的腐蝕 244
         自己浄化機能の喪失か国を滅ぼす 247
         「ロッキード事件」と「ウォーターゲイト事件」の違い
         内部告発された大蔵省の“カラ出張” 251
         なぜ、大蔵省が“聖域”とされたのか 256
         ″お蔵入り”となった綱紀粛正 261
         責任を取らなかった大蔵省のエリート官燎たち 263
         霞が関に復活した伝統主義 266
         日本の銀行に「リストラ」の文字はない 270
         大和銀行事件が露呈したモラル・ハザード 271
         「文化の違い」と言い放った榊原局長の国賊的行為 274
         リスクなきところに自由市揚なし 277
         不況を克服する処方箋は、これ以外にない 279   
 ○すべての自由の根本とは何か 44



 近代リベラリズムにおいて、最も重要なのは何の自由だと思いますか? 

 すなわち、他の自由がどれほど不完全であっても、この自由だけは完璧でないことにはとうてい「リベラリズム」とは言えない、その自由はなんだと思いますか?       


         良心の自由


パウロ:外に行動は何でもよい。心の内の信仰こそが大切である。
キリスト教論理を突き詰めると、信仰だけで救済される、ことになる。

 パウロ以前は、ひとは、心の内で神を信ずるとともに、そのことが外の行動にも現れないといけない、と考えられ、規範の重点が外面的行動におかれていた。



 外部の権力は、絶対に人間の内面に侵入してはならない。

 自由主義の最初の要求は、絶対権力に対して、信仰の自由であった。

 近代国家は、つねに絶対主義であることに注意。

「主権者は、領域内においては、神が宇宙において何ごともなしうるごとくに、何ごともなしうる」(ホッブス)

 主権者は、君主であり、国民(全体)であることもある。

 絶対君主はイメージしやすいが、絶対人民についてはイメージしにくい。


 「良心の自由」は、最初宗教の自由であったが、しだいに意識の自由に拡大された。

 この意識の自由、良心の自由は日本人にとって理解困難。中国も理解していないが。


 良心の自由の正反対は、洗脳。


 ひとの「歴史観が間違っているから改めろ」と要求する。このことは何を意味するのか?

 歴史観とは、内面における良心の問題である。
 内面における意識の問題である。

 他人が責任を問う筋合のことではない。

 マスコミも日本人もほとんど理解せず、

「日本には間違った歴史観を抱く政治家が多い」式の投書を掲載し、同主旨の社説を発表した。

・平成7年11月6日朝日新聞「中韓首脳会談で見えたもの」
 「江藤発言にいたるまで、繰り返されてきた日本の政治家たちのゆがん歴史認識を示す発言が、こうした反応を引き起こした。事態の深刻さを深く受け止めなければならない」

・まともな論評したのは産経新聞(平成7年11月16日)だけ
 「日本が独立国家であることを無視するような中韓首脳の発言や、閣僚辞任を要求するような手法は、近代的国家関係の常識に照らしても異常である。自国の歴史から何を学び取るかは、あくまでその国の自主性にゆだねられるべき問題だからである。もともと歴史観は多様性に富むものであり、日本はその多様性を排除するような全体主義国家ではない。」

 ☆ドイツでアウシュビッツを批判することを取り締まる法律が出来ている。危険だと思う。

 米ソ冷戦終結後の国際法の指向は、戦争犯罪に時効なし。

 フランス1964年 人道に対する罪に対する時効不適用を確認する法を制定


 官僚システムの根本は、責任分担の役割システムにある。

各役割の責任が明確で(責任分担がはっきりしていて)、忠実に責任が果たされることが、官僚システムが作動し、その機能的要請が満たされるための条件である。

 しかし、官僚制が腐食して、責任分担が不明瞭になって、無責任地帯が発生したらどうなるか。大切な責任なのに、誰の責任だか分からなくなってしまう。責任喪失である。したがって、分化された役割に振り当てられた行動はシナリオ通りに行われなくなるから、官僚システムの機能的要請は満たされなくなる。つまり官僚制がきのうしなくなるのである。

○「誰が見ても負ける戦争」に勝つこともある

 日清戦争1894-1895 
 日露戦争 
 ベトナム戦争1960-75 
 アフガニスタン戦争1979-1989

 殷艦遠からず夏后の世にあり  詩経


※  歴史は、先人の失敗の記録にみちている。同じ失敗を繰り返さないためには、先人の失敗体験に学ばなければならない。
○兵士は餓死、総指令官は豪遊

 ×寺内寿一元帥 1944年フィリピン決戦 死亡者の87%が餓死者。当時サイゴンに愛人の芸妓を軍用機で呼び寄せていた。
 この無責任を追求した者は誰もいない。

 ×第四航空軍司令官 富永恭次中将 レイテ攻防戦以降、特高作戦に専念。
 62回、約400機の特攻を敢行した。
富永軍司令官「君らだけを行かせはしない。最後の一機でも特攻をする・・・諸君はすでに神である・・・」と特攻隊が飛び立つときに訓示。最後は、部下も友軍も置き去りに、台湾へ「敵前逃亡」した。
 しかし、軍法会議すら開かれず、内地に呼び戻され、予備役に編入されたのち、当時安全と言われていた満州の軍司令官として復活した。

 ×連合艦隊参謀長 福留繁 中将 1944年3月31日参謀長、作戦参謀ら9名敵避難中に飛行機が不時着し米比軍の捕虜となり、4月18日釈放され帰国。このとき敵地に不時着しながら機密書類を破棄せず、「Z作戦計画」を押収された。
 しかも、機密を敵に押収されながら、連合艦隊は何も対応措置をとらず、作戦を修正せず、「マリアナ海戦」6/19、「レイテ海戦」 10/24米軍に手の内を読まれ惨敗する。
 福留中将に対する処分は何もなし。

 ☆責任を追及することもせず、問題に対応することもない・・・
  状況に対応できない。罪の意識がない。問題意識がない。

エリートのミスは不問という悪しき慣習・・・現在も残っている


信賞必罰

 竜韜にこのようなことが書いてある。


 「一人を殺して三軍震う者はこれを殺し、一人を賞して万人よろこぶ者はこれを賞す。殺は大を貴び、賞は小を貴ぶ。刑、上に極まり、賞、下に通ずれば。これ将威に行なわれる所なり」
 つまり、罰を与える場合は組織の上位者に対して行なった方が効果的であり、賞の場合は組織の下位者に与えた方が良いというのである。

そして、ルールを侵したときは例え役員や部長であっても罰せられ、良い行動を示した時はアルバイトや派遣社員であっても評価されるようになれば、社員は会社についてくるというのである。

○危機に大使が不在

 ×1990年8月2日湾岸危機
 日本の駐イラク大使 片倉邦雄、駐クウェート大使 黒川剛二名とも人位置にいなかった。理由は休暇。処分なし。

 当然なされるべきことが、法令の不備でなされないとき、民衆は、「天へ訴える」と称して実力行使に出る。この実力行使は、形式上は非合法でも、やはり本質的には合法であるとされることになる。英国もフランスも、この論理で多くの革命を乗り切ってきた。でも天へ訴える前になせれるべきことがある。
 日本政府による二大使の処分。

しかし、実際は、黒川は駐オーストリア大使に栄転した。

 ×1991年8月19日 駐ソ連大使 枝村純郎は休暇中でモスクワにいなかった。しかも、順調に昇進している。

○真珠湾は「騙し討ち」説は誰の責任か

 「一時に通告せよ」の命令に対し、一時間以上も遅れた。前日の深酒のせいで。

×井口貞夫参事官、奥村勝蔵書記官 処分されることなく、戦後二人とも外務事務次官にまでなり、勲一等まで貰った。

・杉原千畝氏をクビにした外務省

 リトアニア領事代理 杉原千畝 ユダヤ人に対するビザ発給を拒否するように日本外務省が訓令してきた。杉原氏は人道的立場から、訓令に背いて、2000枚以上のビザを発給した。そして、戦後帰国して上司による辞職勧告により退官。

 その後杉原千畝氏が鬼籍に入ってから5年後1991年、外務政務次官鈴木宗男代議士が「領事時代の杉原氏の行為を訓令違反としたのは誤りであった」と杉原氏の遺族に対して謝罪した。

 なぜ杉原氏が生きているうちに外務省は謝罪できなかったのか。
その理由は、まだリトアニアが独立してスギハラ通りが出来ていいなかったからであった。世界のマスコミが、まだ、スギハラ氏の功績について騒ぎ立ててはいなかったからであった。

 ☆国内でリークするより、世界にリークして話題になった方が国内に広まるかもしれない。


 なぜ、日本ではエリートは罪に問われないのか?


 その理由は、日本においては、機能集団が共同体になっているから。

さて、この共同体である。

 共同体(ゲマインデ)の社会学的特徴は何か?

二重規範(バイデ・ノルム)である。

共同体にはソトとウチがあって、ウチの規範とソトの規範とは、まったく違う。

ウチでもソトでも共通に通用する普遍的な規範。それが存在しないのが、共同体(ゲマインデ)の特徴なのである。

 

○近代資本主義成立の条件とは何か

 英国古典派もマルクスの共通の誤りは、資本主義成立の条件を、技術と資本とに求めたことにある。

 もっとも重要なのは、資本主義の精神である。

 マックス・ウェーバーは、古代エジプト、古代メソポタミア、古代中国、古代インド、サラセン帝国、中世末のドイツ南部、中世のイタリア都市などをひろく“跋渉”した。
 そして、技術も資本も充分にあって資本主義の一歩手前までゆきつつも、資本主義が開花しなかった多くの事例に突き当たった。

 資本主義が発生しそうでなぜ発生しなかったのか?

資本主義の精神を欠くからである。

 発展途上国に、技術と資本を援助しても、うまくいく国とうまくいかない国がある。

この違いはどこにあるのか?

 根本的には、資本主義の精神の有無である。資金を経営に用いる精神がなければ、それは空しく特権階級の懐に直行するだけとなろう。企業は起こりも発展もしないのである。

 資本主義の精神とは何か?

一つは、目的合理的に企業を経営する経営者の精神である。

もう一つは、かかる目的合理的企業経営に組織化された労働を提供しうる労働者の精神である。つまり目的合理的に労働する精神である。


伝統主義とは、過去に行われてきたことを、ただそれだけの理由(昨日かくありしがごとく、今日もかくあれ)で、正しいとすることをいう。

ウェーバーはこれを「永遠の過去」と表現した。

 伝統主義に呪縛されているかぎり目的合理的行動はできない。

目的合理的行動とは、目的が与えられるとき、この目的を最適に達成できるように、自由に組織し自由に行動することを言う。

 ウェーバーは、労働(経営)をもって救済するという宗教的転換の契機をカルヴァン派に見た。

 行動的禁欲によって、経営と労働とを一種の宗教的行動とする。

 山本七平は、日本では戦国末期から4代将軍の江戸時代の僧、鈴木正三(しょうさん)にカルヴァニズムの代替を見た。

 一人の農民が正三に質問した。
「『仏教にはげめ』などと言われても、農民にはそんな余暇はまったくない、どうしたらよいでしょうか?」

正三の答え。
「農業即仏行なり」

フランクリン 「時は金なり」 資本主義の精神の根本の一つ

ソ連には「時間」「納期」「利子」の観念がないため、仕掛品、いたるところに滞貨の山。

古い経済学とは何か?

アダム・スミス、デビット・リカルド、古典派。

他方ケインズも含む。

 官僚も政治家もマクロエコノミストも大前研一も、経済学をロクに理解していないことが問題だ。

 かくなるうえは、日本人一人ひとりが経済学を理解して真のエコノミストになるほか日本経済の再活性化の道はないではないか。

 本章の目的は、あなた自身をエコノミストにすることにある。

 経済学を理解するために、大前氏がいかに経済学を誤解しているか、大蔵省の役人がいかに経済学を誤解しているか、そのストーリーからはじめたい。

 とはいっても、筆者は大前氏を低く評価しているわけではない。それどころではない。筆者は、大前氏を現代最高のエコノミストの一人として、きわめて高く評価している。

 「『金融』危機からの再生」 大前研一

・この本の中で「古い経済理論のために、いかに馬鹿なことをやって自分の首を絞めてきたか」と言いつつ、「自由市場論者で知られるフリードマンの話をすると、いつも彼は『大前さんは私よりも自由経済論者だ』と言って苦笑いする」とも言う。

 


 マルクス主義が宗教であるがごとく、資本主義も宗教である。
バイブルの教義を一言で要約すると、「パウロのローマ人への手紙」を要約して「ひとはイエス・キリストの信仰によって救われる」となる。
 同様に資本主義の使途(アポスル)たる古典派の教義を一言で要約すれば、

   自由放任、「自由市場がベスト」。


 自由競争は最適を生む。

小室直樹 経済は、「政府の役割は無視できるほど小さくなる方向へ収束しつつある。

 ヒックスの経済モデル: 資本主義における経済主体は、個人(消費者)と企業であり、それ以外の主体とはありえない。

 サムエルソンの混合経済:政府も経済主体の一つに加える

市場原理主義者(規制撤廃)と原理的資本主義者(規制緩和)を徹底的に議論させる

自由市場とは何か?

 自由市場を成立させるため六条件
1.財の均質性
2.完全情報
3.主体(需要者、供給者)の数は十分に多い
4.参入と退出の自由
5.時間はかからない
6.コストもかからない


フランクリン 「正直honesty」

完全競争は生産要素を最適に配分する。

資本主義者は独占者を目の敵にする。

しかし、現実は自由競争は独占企業を形成する。


最大多数の最大幸福とは何か?その数学的意味が明白にされた。

→「最大多数」「最大幸福」とは、二重最適と言って数学的にはありえないことが分かった。数学的に可能であるのは、「最大多数の一定の幸福」か「一定数の人々の最大の幸福」か、それらのいずれかである。

パレート最適 とは、「第大多数の最大幸福」の代わりに経済学が到達した均衡点である。

クープマンスの定理とは、「完全競争市場の均衡点はパレート最適である」。
また、逆に「あるパレート最適が与えられれば、それを均衡点として持つような完全競争市場が存在する」。


 完全市場は最適状態を生む。

 自由市場は最も効率よい市場である。これを「市場原理」と呼ぶ。

では、ただちに「すべての規制を撤廃せよ」という結論になるのか?

「規制を撤廃すれば、すべてがよくなる」のか?

→答えは、大筋においてはイエス。

 アメリカのレーガンとイギリスのサッチャーは、熱烈な資本主義者であった。
そこで、大胆に規制緩和に踏み切った。
初めは経済は混乱し、破産は相次ぎ(1980年代後半にアメリカの銀行は1600行も潰れた)、怨嗟の声に満ちた。
 経済は停滞し、成長率は低くなった。失業は10%前後にもなった(アメリカは一時18%台)。「規制緩和は失敗であった」とする声が高くなった。サッチャーも「経済における失敗」のゆえに失脚した、とまで言われた。「レーガノミックスは失敗であった」と評するエコノミストが頻出した。
 しかし、指導者はひるまなかった。
メージャー首相もジョージ・ブッシュ大統領もサッチャー・レーガンの政策を踏襲した。規制緩和の成果が現れるのに時間がかかる。そして、最近になってようやく英米経済は地獄から蘇ってきた。
 米英は第二次産業革命(情報産業、ネットワーク革命)の先頭を切って疾走し始めた。

 1984年ニュージランドの労働党のロンギ首相も規制緩和政策を取った。論議首相が失脚したあと、短命の政権が続いた後、ボルジャー国民党政権は、ロンギ労働党政権の規制緩和政策を踏襲した。
 1995年12月5日日本経済新聞 「規制緩和・いきいきニュージーランド」

すり替えられた規制緩和 内橋克人 

では、それほどまでの大成功か?問題はないのか?

→実際に著者は平成7年末(1995年末)ニュージランドへ行ってみた。

 経済学原理主義者の世界最初の経済実験は、ほぼ成功した。



 よく働けば、それなりの報酬が得られると納得している労働者。
生き生きと張り切って新機軸を出す経営者。このエトスを広義の資本主義の精神と呼ぶことにする。

 自由市場に隠し事があってはならない。自分の悪いところは、全部公開する。それであればこそ「これ以上は悪くはない」と信じて、各主体は目的合理的に行動が出来るのである。それゆえ、情報開示は決定的に重要である。致命的に重要である。情報開示しない企業は自由市場に参加する資格はない。

 大和銀行事件が致命的である理由がここにある。

  大和銀行ニューヨーク支店巨額損失事件

☆情報開示:これって政治にもあてはまらないか?
いまウィキリークスで情報開示がなされている。

 通貨発行も規制を撤廃してはどうだろうか?

 政治家の経済活動、政治活動を日時と金銭で監査し、開示する。


どんな場合に規制は必要か?

 →原理的でない場合 市場の失敗が起きる場合
  ・生産規模を大きくすればするほど有利な産業の場合
    半導体
  ・幼稚産業を育成する場合
  ・公共財:道路、公園
  ・経済外効果:公害 

 自由競争はベストか? 自由競争を放任しておくと、何か悪い事は起きないか?

  →市場の失敗がなければ、自由市場がベスト。

 我が国の最大の問題は、「市場の失敗」がありえないにもかかわらず、役人が規制にしがみついている場合である。利権、天下りの温床となっている。
 

古典派対ケインズの争点
 古典派:市場は、必ず完全雇用へ達する
 ケインズ:市場は失業を生むかもしれない

ケインズ「セイの法則が成立していないから失業が発生するのだ」
古典派「セイの法則がある。ゆえに。古典派模型においては失業は発生しない。」

セイの法則とは何か?

 供給は需要を創造する。


GNPの大きさによって雇用の大きさが決まる。

古典派の人は失業をどう説明したのだろうか?
→自由競争させておけば、すべてよし。
  英国古典派の代表ピグー教授「労働市場では、労働力の価格は自由市場で決まるのではない。労働組合が干渉して、競争の結果として自由に下がることを許さない。不当に高いところに固定されてしまっている。だから失業が起こるのだ」

 ケインズ「貨幣賃金率を下げても実質賃金率は下がるだろうか?」
 →大不況下では物価も下がっており貨幣賃金率を下げても物価も比例して下がり、実質賃金率は変わらない。

1932年オーストリアのドルフス首相 ピグーの説に従い賃金率を引き下げた(社会民主党本部に大砲を撃ち込んだ)
→失業は減らず怨嗟の声が満ち1934年ナチスに暗殺された。

 ヒトラーは、アウトバーン(高速道路)やスポルトパラスト(大競技場)やら軍拡やらジャンジャン巨額の投資を増やしていった。GNPはグーンと伸び、失業は減った。

 ケインズのインフレ論は簡単である。完全雇用点までインフレは起きない。物価は鎮静している。完全雇用点以上にGNPを拡大しようとするとインフレが起きる。

反ケインズ
 ミルトン・フリードマン マネタリストの元祖。要するに古典派である。

 本質的には、何もしないで市場を自由にしておくのがいちばんよろしい。政府は、ただ、貨幣量を適当に調整さえすればよろしい。その他は何もするな。だからマネタリスト。

ルーカス 合理的期待主義者。政府は何もしないのがよい。非自発的失業者は、理論上、ありえない。すべての失業者は、自発的である。



 田中角栄亡き後の日本では、政治家は役人の操り人形にすぎない。
役人が、立法、行政、司法の三権力を簒奪しきっている。

日本の舵取りは役人なのである。その役人が、腐蝕し腐朽しているのだから、日本よ、汝の日は数えられたり。

官僚制における構造的腐蝕とは何か?
→トップは責任を取らない。
  どんな失敗をしても犯罪を犯しても、トップに責任が及ぶことがない。
  恐るべき無責任地帯がゆきわたる。

その由って来るところは何か?
→「トップ・エリートの共同体には、その他の人びと(普通の人びと)と違った規範が適用される」からである。

自己浄化機能の喪失が国を滅ぼす
「公費天国」朝日新聞社

・戦後の公共事業主導型経済によって官民癒着。
 →古典派の自由放任とは反対の社会主義

 米英の政治システムは自浄機能が高い。スキャンダルが発生しても、政治システムがひとりでに働いて、みずから除去してしまうのである。
たとえばウォーターゲイト事件1972年

会計検査院に捜査権がないため、接待の実情が掴めない。

「中枢腐敗」田中良太

アメリカの猟官の制度

中国における易姓革命

特命全権大使の任務は戦争をするかどうかを決めることだる。
 →昔、通信、交通の手段が未発達なとき、王様が直接に会ってから決められるものではない。仕方がないので、全権を与えて特命した人を替わりに大使として派遣した。現代では不要である。


コメント

アマゾンより
・今日、政治の無為、官僚の退廃と無責任により日本の国家運営システムは破滅寸前。大蔵省を潰さないと国は滅びる。自由市場こそ資本主義の原点。土下座外交の罪を問い、不況を克服する処方箋を提示。

・15年前に警告してたのに, 2010/3/29  By sirou55 -
 著者は最終章で「ただちに、大蔵省を解体せよ」と提言し、戦後軍部を解体したように徹底的に消滅させ、あらためて主計、主税、金融、証券監視などの諸機能に応じて必要とあらば新官庁を作るべきだと書いた。しかし実際は、この本が出版されて5年後2001年に財務省と金融庁に分割されただけである。予算編成権も経済財政諮問会議に移されたが、建前だけにしか見えない。

 そして「規制はなるべく緩和せよ。市場をして自由に作動せしめよ。個別市場に関してはこれが大原則。しかし、日本経済全体としては、ケインズはまだ生きている。財政政策と金融政策とは正しく作動させれば有効である。ただ、政治家も役人も、経済を知らず、経済学を知らない。だから、発動する政策たるや、間違いにつぐ間違い。日本国はもう一度、奈落へ真っ逆さま。」と書いたが、15年後の今もこの体たらくだ。国力は確実に弱まっていることを実感する。


大蔵省・外務省・文部省を解体せよ。

リンク

・欺のひとにして欺の疾有り 論語 雍也編第六



・諸子あえて心せずんばあらじ ?







2010年12月22日水曜日

現代の預言者 小室直樹の学問と思想



 著書名 現代の預言者 小室直樹の学問と思想
 著者 橋爪大三郎 副島隆彦
 出版社 弓立社
 発表年 1992年 

画像
 著者略歴

 購入日 2010年12月20日 小平図書館
 きっかけ 小室直樹
 目的 小室直樹の考え方を学ぶ
 目標

目次

序章 いま、なぜ小室直樹なのか


第1章 ソ連崩壊はこうして予言された

 1.構造‐機能分析をソビエト問題にあてはめる

 2.宗教を禁じた国の「宗教」

 3.スターリン批判がソ連を崩壊させた

第2章 学問ひと筋―日米の碩学の直伝を受けて

 1.システムとの出会い

 2.経済学―一般均衡理論

 3.社会学者・小室直樹―構造‐機能分析

 4.人類学・ヴェーバー・デュルケム研究

 5.構造‐機能分析における小室バージョンの完成

 6.法社会学・政治学・統計学から宗教学まで

第3章 小室学―田中角栄問題と日米・中国・韓国分析

 1.田中角栄とロッキード事件

 2.日米関係の構図

 3.日本社会分析

 4.中国・韓国と日本


主要文献・略年譜


○小室直樹の大きなモチーフ。

人間の発想と行動をとらえている根底的な要因は何かということに対する、あくなき追求。


 ノブレス・オブリッジを欠いた非公認特権階級からは、汚職意識しか生まれないであろう。特権階級の倫理規範は、ほどなく社会全体にみなぎるようになる。特権階級が大きな汚職をすれば、一般人民は小さな汚職をするようになる。そして、社会全体は、汚職のネットワークで結びあわされてしまう。
副島p209
 NHKも大新聞社も、表面だけは公募ですが実情はコネ採用です。これでよく公正な報道と言えると思う。日本の戦後の繁栄を築いた、健全な能力競争制、優秀成績者選抜原則が内側から崩れて、経営者と従業員がグルになったどうしようもない大組織になってしまっている。

○急性アノミー
 日本の敗戦
 ソ連のスターリン批判
 アメリカのケネディ暗殺の真実公開

○「ソビエト帝国の崩壊」p172
 日本人はいつも、問題の本質からかけはなれた議論ばかりしたがる。なぜであろうか。
 その原因は、日本人には法的なものの考え方が国際社会と根本的にずれているためである。
 とくに国会における議論は、防衛問題に限らず、法律偏向の議論があまりにも多い。野党議員が政府を攻める常套手段だが、ほとんどの場合、「こういうことは法律的にできないはずではないか。」という。
 立法府だから法律の議論をするのはかまわないが、しかし議会の機能というのは、立法機能のほかに、民主的に行政府コントロールする点にある。つまり政府の政策をコントロールすることだ。

 なぜそうした議論が起こるのだろうか。これは“一億木っ端役人化現象”の結果である。もともと行政というものは、法律の範囲内でやるべきもので、それを超えてはいけない。当然だが、原則どおりきびしくやってもらわなければいけない。
 ところが政治家は、上に立って政治的な決定をするのが役目なのに、その役目を放棄して、みずから木っ端役人になり下がってしまし、「これは法律的にできない。」などといっている。要するに政治的な責任を取るのがいやで、法律的な責任へ逃げ込んでしまっているのである。
副島
 まさしく、これなのです。今の日本に陥っているのは。この「法律が禁止しているから」「キマリだから」主義なのです。では誰が、そのキマリを決めたのだ。何のために。誰に向かって決めたのだ。ということを改めて問うこともなく。

 法律にはポリティカルな面とプロシージャル(Procedural 手続き)な面がある。プロシージャルな面は役人に任せるべき。

コメント

アマゾンより

・百学を駆使する小室学の真髄に迫る。12年前に小室直樹によってのみなされたソ連邦の崩壊予言。それは、サミュエルソン、パーソンズなど一流の学者から、経済学・社会学をはじめとする10に余る学問を修めた学識をトータルに活かして導いたものだった。冷戦後のこれから、指針をなくした社会科学は何をなすべきかをも示唆する、小室学の入門書。

・小室直樹の業績ダイジェストの決定版です!, 2009/9/9
By s.raymond -
小室ゼミの門下生である、東大教授の橋爪氏、著述家の副島氏が対談形式で小室直樹の著作、研究を時系列で系統立てて、わかりやすく解説しています。

1)小室直樹氏の学問(科学)に対する情熱と根源
2)同氏の研究成果と学会における位置づけ
3)同士の最大の強み
について、各章ごとに解説となります。

副島氏は、ともすると万事謀略説に引水しようと暴走しがちになるところを
橋爪氏が、バランスよくブレーキをかけ科学的・学術的にフォローしていて、絶妙のコンビネーションを発揮しています。

小室氏の著作は多く、その専門分野も広範なところから、ともすると目的とする論説がどの著作(あるいはいつ頃)のものか手間取ってしまうような場合、この本は系統・時系列順に、まとめているので、索引としても有益なものになっています。

・平等の悪性について, 2006/1/2
By 沈思黙考 (冥王星)

 左翼(=平等主義)が、例外なく、内部抗争と党派闘争に明け暮れてしまう仕組みを絵解きし、
マルクス主義(=平等主義)とはスターリン主義(=恐怖政治)であると言い切った小室氏の凄みを噛み締めて頂きたい。
「ソ連国民に世俗内禁欲を強い、社会主義社会建設へむけて驀進(つっ走る)させるためには、 どうしてもスターリンのカリスマが必要であったのだ」『ソビエト帝国の最後』 歴史上、前代未聞である無階級(=平等)社会を緒に就けるためには、カリスマの存在が必要不可欠であった。
 平等を標榜するカリスマにとって、カリスマの併存は、平等そのものの自己否定となる。
 「ソ連において、共産党とソ連陸軍という二大組織が単なる分業と協同の関係に立ちつつ併存することはありえない。
 共産党が勝つか、軍部が勝つか、二つに一つしかないのである」『ソビエト帝国の崩壊』
 平等主義を標榜するカリスマが、平等を実現しようとすれば、恐怖政治(=スターリン主義=内部抗争と党派闘争)に陥らざるを得ないのである。
 追記、ノブレス・オブリッジに関する副島氏の意見(p206-p210)が、大変参考になる。
ノブレス・オブリッジ(=優越者の清貧義務)の源泉は、特権意識(=下位の者をしっかり見下すこと)である。
故に、学力差別を後ろめたく感じざるを得ない我が国のエリートには、そもそもノブレス・オブリッジなど期待できず、
優越感を肯定できないという不全感(=特権意識に対する欠乏感)は、
腐敗(例えば、NHKも大新聞社も、表面上公募だが、コネ採用が実情である)性向の温床となってしまうのである。
競争制試験制度と全人的人間教育とをはっきり区別し、能力競争の勝者に社会的栄誉を与える制度を確立し、
エリートの内面にエリートとしての自覚(=下位の者をしっかり見下すこと)を持たせてやることで初めて、
国民のために身を粉にして働く公僕が育つのだという解釈である。
平等の暗部に目を向けるとともに、エリートの育成を再考すべきではないだろうか?


・アノミー:秩序が壊れ無秩序状態になること

・構造ー機能:社会 要因 構造 機能 評価関数

  要因の変化により機能を達しない構造が出てくる。
 機能を満たさない構造は、変革を求められる。

 
 〈小室直樹略年譜〉


1932年 東京都世田谷区に生まれる。

1937年 会津へ転居。

1951年 福島県立会津高等学校卒業。同窓に渡辺恒三へ渡部喬一がいる京都大学理学部数学科入学。


1955年 京都大学理学部数学科卒業。

    大阪大学大学院経済学研究科入学。市村真一、森嶋通夫、二階堂副包、    高田保馬らの指導を受ける、

1959年 フルブライト留学生としてアノリカヘ

    ミシガソ大学でスーツから計量経済学を、ハーバード大学でスキナーから心理学を、パーソソズから社会学を学び、MIT(マサチューセッツエ科大学.)ではサミュエルソソから理論経済学を学ぶ。

1963年 東京大学大学院法学政治学研究科人学。

    丸山偏男、京極純一に政治学を、川島武官に法社会学を、富永健一より社会学を学ぶ。また、中根手技の4八万人類学の研究をし、社会学的応肝を目指す。

1967年 研究のかたわら法学部の大学院生に博士論文を指導。次第に指

~68年 導を受けるものが増え、「小室ゼミナール」と呼ばれるようになる。

1970年.「社会科学における行動理論の展開」で|城戸賞」受賞。

    練馬に転居しレ大塚久雄にヴェーバーについての直伝を受ける。

1973年 東京大学法学博士号取得(「衆議院選挙区の特性分析」)。

1975年「危機の構造一一日本社会崩壊のモデルー」で「目本研究賞」受賞。

1979年, 断食のしすぎで栄養失調になり入院。心機一転して『ソビエト帝国の崩壊』を執筆。

 
 
 〈小室直樹主要文献〉


1958 “the Equilibrium and Stability of the Market with Demonstration Effect"

         ,Osaka Economic Papers  7-1(14):31-44.

1966 a 「社会勤学の一般理論構築の試み(上)(下)」,「思想」 508:1-20,


1966 b 「構造機能分析と均衡分析一パースンズ枠組の発展的再構成へむかって一」,『社会学評論』64 : 77-103.

1967 「構造機能分析の原理一社会学における一般分析理論構築の準備-」,『社会学評論』71:22-38.

1968  「肯定的立場(機能主義は社会変動を処理しうるか)」(第41回日本社会学会大会報告要旨):1-15.

1968/69「社会科学における行動理解の展開一社会行動論の位置づけと再構成のための試み(上)(中)(下の一)(下の二)(下の三)」

    『思想」524 : I-21, 528 : 125--146,533:H9-135,535 : 129

    -148,537 : 133-144.

1969 a 「社会体系の一般理論に向かって」(第42回日本社会学会大会報告要旨):18-41.

1969 b 「機能分析の理論と方法―吉田理論からの前進―」『社会

    学評論』77:6-22.

1970 (富永健一と共著)「現代社会分析における方法の共通性一経済学と隣接科学の接点-」「経済評論」19-5:93-117.

1972 a 「現代経済学理論」,川島武宜(ed)「法社会学の形成」(法社会学講座 1):382-292,岩波書店。

1972 ♭ 「スキナー・ホマンズ」,川島武宜(ed)「法社会学の形成』

    (法社会学講座 1):346-352,岩波書店。

1972 c 「高田社会学の現代的意義」(第45回日本社会学会大会報告要旨):20-27.

1972d「科学的分析の基礎I,川島武宜(ed)「法社会学研究の技法』

    (法社会学講座 3):181-246,岩波書店。

1972e「規範社会学」,川島武宜(ed)「法社会学の基礎」(法社会学講座 4):203-322,岩波書店。

1973 e 「衆議院選挙区の特性分析」,(東京大学博士論文)

1974a「社会科学は解体された一現代日本のアノミー状況に対処する方法-j,『月刊エコノミスト』5-9:36一53.


1974 b 「社会学における統計的モデルをめぐる諸問題」,『現代社会学』1-2(2):24-55.

1974 c 「構造一機能分析の論理と方法」,青井和夫(ed)r理論社会学』(社会学講座 1):15-80,東京大学出版会。

1974d「日本経済の危機と日本経済学の危機:いまこそ総合的社会科学の樹立が要求されている。」,『月刊エコノミスト』(1月3日号):21-33.

1974 e 「総合化の理論的方法論的基礎研究と予備的実証研究」,『東京都社会指標の研究開発』:127-349,東京都総務局統計部。

1974 f “On the Concept of ‘Marginal Function’ Especially in Re

    ference to the Sociology of Law”, Behaviormetrika 1:65-75.

1975a「理論的方法論的基礎研究と総合指標作成の試み」,『東京都社会指標の研究開発j : 251-426, 東京都総務局総務部。

1975 b Strudural Functional Analysis as a The(-)retical Meth()d

    for the Socioh)gy ofLaw, (mimeographed)

1976a 「理論的方法論的基礎研究と総合指標の作成一試案」,『東京都社会指標の研究開発』:239一部3,東京都総務局統計部。

1976b 『危機の構造-目本社会崩壊のモデルー』,ダイヤモンド社。→1982 b 1991 b

1977 「現代経済学を超える道―政治経済学の復権を促すもの―」,『エコノミスト』55-19(2195):10-24.

1978 「社会指標論の方法論的基礎―とくに東京都社会指標の試作をめぐる諸問題一」,『現代社会学』5-2(10):81-110.

1979 「共通一次試験は必ず失敗する」,『エコノミストj 57-4:48-54,57-5:77-83,57-6:54-61.

1980 a 「大学入試不正の“効用”を説く」,『中央公論』:122-134.

1980 b 「“ソ連帝国の崩壊”を喜んでいいのか」,『voice』36 : 72-90.

1980 c 『ソビエト帝国の崩壊』(カッパ・ビジネス),光文社。→1988a

1980d 『アメリカの逆襲』(カッパ・ビジネス),光文社。→1989 a

1981 a “ Japanese Buddhism and the Soka Gakkai : Religeous

    Ethos and Perceptions of Democracy”,Japn Echo 8-2 : 109-121.


1981 b 「創価学会スキャソダルと日本の宗数的特性一一-一近代デモクラ


    シーにおける信仰の自由-一一j,『中央公論』96一2 : 151一169。

1981 c 『日本人の可能性』,プレジデソト社。

1981d『新戦争論』(カッパ・ビジネス),光文社。→1990d

1981 e (山本七平と共著)『日本数の社会学』,講談社。

1981 f 『小室直樹の日本大封鎖-世界の孤児日本は生き残れるか―』,ロングセラーズ。

1981 g 『超常識の方法』(ノソ・ブック),祥伝社。

1981 h 『アメリカの標的一日本はレーガソに狙われている一』,講談社。

1982 a 『日本「衆合」主義の魔力一危機はここまで拡がっている一』,ダイヤモンド社。

1982 b 『増補危機の構造一日本社会崩壊のモデル-』,ダイヤモンド社。←1976b

1982 c 『資本主義中国の挑戦』(カッパ・ビジネス),光文社。

1982 d 『あなたも息子に殺される』(サソ・ビジネス),太陽企画出版。

1982 e 『脱ニッポソ型思考のすすめ』,ダイヤモンド社。

1983a『田中角栄の呪い』(カッパ・ビジネス),光文社。

1983 b 『田中角栄の大反撃』(カッパ・ビジネス),光文社。

1983 c 『政治が悪いから世の中おもしろい』(ワニの本),KKベストセラーズ。

1983d『日本の「1984年」』(21世紀図書館),PHP研究所。

1984 a 「解説」『勤勉の哲学―日本人を動かす原理―』山本七平著:272-356,PHP文庫。

1984b 『偏差値が日本を滅ぼす』(カッパ・ビジネス),光文社。

1984 c 『親子関係は親分と子分だ』(ワニの本),KKベストセラーズ。

1984d 『ソビエト帝国の最期』(カッパ・ビジネス),光文社。

1984 e 『男はいかに生くべきか』,プレジデソト社。

1985 a 『三島由起央が復活する』,毎日コミュニケーショソズ。

1985 b 『奇蹟の今上天皇』,PHP研究所。

1985 c (倉前盛通と共著)『世界戦略を語る』,展転社。

1985d『韓国の悲劇』(カッパ・ビジネス),光文社。→*韓国版もあり

  韓国は、資本主義を支える精神である世俗的な禁欲が完成していない。
  ウェーバーのプロテスタンティズム

1986 a (栗本慎一郎・長谷川和彦と共著)『罵論・ザ・犯罪―日本「犯罪」共同体を語る―」,アス出版。


1986b『韓国の呪い』(カッパ・ビジネス),光支社。

1986 c 『天皇恐るべし』(ネスコブックス),文藝春秋社。

1987 a 『大国・日本の崩壊』(カッパ・ビジネス),光文社。

1987 b 『大国・日本の復活』(カッパ・ビジネス),光文社。

1988 a 『ソビエト帝国の崩壊』(光文社文庫),光文社。←1980 c

1988b 『大国・日本の逆襲』(カッパ・ビジネス),光文社。

1988 c 『韓国の崩壊』(カッパ・ビジネス),光文社。

1988 d 『昭和天皇の悲劇』(カッパ・ビジネス),光文社。

1989a『アメリカの逆襲』(光文社文庫),光文社。←1980d

1989 b 『消費税の呪い』(カッパ・ビジネス),光文社。

1989 c 『中国共産党帝国の崩壊』(カッパ・ビジネス),光文社。

1990 a 『悪魔の消費税』(天山文庫),大陸書房。

1990 b 『ソビエト帝国の分割』(カッパ・ビジネス),光文社

1990 c 『政治が悪いから世の中おもしろい』(天山文庫),大陸書房。

    ←1983 C

1990d『新戦争論』(光文社文庫),光文社。←1981d

1990 e 『アラブの逆襲』(カッパ・ブックス),光文社。

1990 f 『三島由起夫と「天皇」』(犬山文庫),大陸書房。

1990 g 『社会主義大国日本の崩壊一一新自由市場主義10年の意識革命

    一一』,青春出版社。

1991 a 『危機の構造』(中公文庫),中央公論社。←1976b

1991 b 『ソビエト帝国の復活』(カッパ・ブックス),売文社。

1991 c 『ロシアの悲劇』(カッパ・ブックス),光文社。

1991 d r日米の悲劇』(カッパ・ブックス),光文社。

1992a『信長の呪い』(カッパ・ブックス),光文社。

1992 b 『日本資本主義崩壊の論理』(カッパ・ビジネス),光文社。

 

 (註)新聞・雑誌などに多数の論文がありますが、紙幅の都合で一部のみの掲載とさせていただぎます(編集部)。



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大東亜戦争ここに甦る



 著書名 大東亜戦争ここに甦る
 著者 小室直樹
 出版社 クレスト社
 発表年 1995年

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 著者略歴

 購入日 2010年12月25日小平図書館
 きっかけ
 目的 大東亜戦争は本当に勝てたのか?その理由は?
 目標

目次

第1章 帝国海軍、高度成長の秘密―なぜ開国五十余年で、世界のトップに伸し上がったか

第2章 支那事変は、どう戦うべきだったか―南京を一気に叩けば、大東亜戦争も起こらなかった

第3章 日米の運命は、なぜ逆転したのか―戦において、緒戦の大勝利ほど危ないものはない

第4章 帝国海軍、七二年間の宿痾―緒戦に大勝すると必ず“無連帯”に陥る不可思議

第5章 真珠湾の奇蹟は、なぜ起きたか―奇襲大成功で、世界の戦略的バランスは激変した

第6章 マレー沖海戦―再び奇蹟が―山本五十六のミスにより、全滅の危機はあった

第7章 運命の岐路―インド洋作戦―日独が共同して中東を押さえていれば、世界史は変わっていた





コメント

アマゾンより
・大東亜戦争の「勝因」研究こそ、経済戦争において奇蹟的勝利を収めた現代日本の焦眉の急である。今こそ勝者の私刑である東京裁判史観から脱却し、大東亜戦争を事実に基づき科学的・合理的に検証すべき時である。*




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ソビエト帝国の崩壊 瀕死のクマが世界であがく



 著書名 ソビエト帝国の崩壊 瀕死のクマが世界であがく
 著者 小室直樹
 出版社 光文社文庫
 発表年 1988年

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 著者略歴

 購入日 2010年12月20日 小平図書館
 きっかけ 小室直樹
 目的 小室直樹が10年前にソ連崩壊を予測
 目標

目次



コメント

・レーニン、スターリンの天才がはぐくみ育てたソビエトは、かつて人類の夢であった。しかし、現在はどうか。平等理念のかげにいる、恐るべき特権階級。形だけのノルマ達成に責任のおしつけ合いをする農民、労働者。…ペレストロイカで世界中の注目を浴びるソビエトの実態とは?鬼才、小室直樹のデビュー問題作。

・アマゾンレビューより

追悼、小室直樹先生―デビュー著作を読む, 2010/11/25
By 評論稚家 "Ashurung"

 先日逝去された小室直樹先生のデビュー著作であり、ソビエト四部作の嚆矢となる学問的な業績である。
「学問の落差に着眼し、先進的方法論を後進的学問に発展的に応用していく」という、小室流の学際的研究方法論は本書に始まる。
 ちなみに、ソビエト経済の問題点については後作("ソビエト帝国の復活―日本が握るロシアの運命 (カッパ・ブックス)")の方がわかりやすい。ソ連→北朝鮮、と読みかえると、かなりの部分が今日でも適用できるのではないだろうか。

■構成と概要
1 ソビエトの内部崩壊がはじまった
 【社会面】
 ソ連の特権階級(ノーメンクラトゥーラ)は
 (1)非公認階級ゆえ、責任の自覚がない
 (2)富・名誉・権力すべてをエリート階層が独占&世襲
 【経済面】
 ・“すべて貨幣は商品に恋する”ソ連経済
  =お金を持っていても、それで必ずしも商品が買えるとはかぎらない、
  =反経済(ヤミ経済,counter economy)がなければ生活できない(実例は「ロシア人 (1978年)」による)。
  ※「ソビエト帝国の復活―日本が握るロシアの運命 (カッパ・ブックス)」3 章"ソ連型資本主義は成立するか"に更に詳しい。
 ・技術的革新と合理的効率化は拒否される。
 ・倒産がないきわめてのんびりした経営で、資本主義的企業との太刀打ちな ど、思いもよらない。
 ・労働のエトスは、中世的、前産業社会的で、その経営形態が農業不振をもたらしている。
 【イデオロギー面】
 ・マルクス主義はユダヤ教とそっくりの宗教
  ∵労働階級による革命=必然的な世界歴史発展の一過程、というのはユダヤ教における”契約の更改”に他ならない。
  ※「ソビエト帝国の最期―"予定調和説"の恐るべき真実 (カッパ・ビジネス)」"4-ソビエト帝国の最期を示す「予定調和説」"に更に詳しい。
 ・政治犯でも犯罪人でもない、生活が優遇されているエリートが亡命している。
 ・スターリン批判が、急性アノミーを生んだ。「アラーに逃げられたホメイニになってしまった。」

2 ソビエト軍は見せかけほど恐くない
 ソ連行動の公理:ソ連は、三倍の兵力があろうと五倍の兵力があろうと、ともかくもある程度強い敵とは絶対に闘わない(本文p.163)
 →アフガンの次は北海道に攻めてくる、というのは絶対にありえない。

3 日本を滅ぼす”平和・中立”の虚構
 “緊迫した国際情勢の中で、日本はどう行動すべきか”を論じている。
非武装中立は理論的に不可能であり、その念力主義、言霊信仰を批判する。
当時未邦訳であった"民間防衛 新装版―あらゆる危険から身をまもる"を紹介し、
“戦時法規を知らないと、”戦争をしないこと”もできない”、“戦争こそ、もっとも合理的な国際問題の解決法”と指摘する。

■ソビエト四部作の関係
「ソビエト帝国の崩壊―瀕死のクマが世界であがく (1980年) (カッパ・ビジネス)」
→ソビエトの崩壊を予言し、“赤いクマ”ソビエト膨張主義論を退けた。
「ソビエト帝国の最期―"予定調和説"の恐るべき真実 (カッパ・ビジネス)」
→四千万人の回教徒が決起する。ソ連憲法第七十二条(ソ連邦離脱の自由)が致命傷になる。
 30%のキリスト教徒が大問題。ベトナム戦争は胃炎、アフガン戦争は胃癌。
 ソ連は東ドイツに背後から刺される
「ソビエト帝国の分割―日・米・独の分捕り合戦がはじまる (カッパ・ビジネス)」
→急性アノミーでソビエト帝国が分割すれば、日・米・独の植民地戦争(経済戦争)が勃発する。
「ソビエト帝国の復活―日本が握るロシアの運命 (カッパ・ブックス)」
→ゴルバチョフが努力すればするほど、あがけばあがくほど、ペレストロイカは底なしの深みに沈んでいく。

★著者の予言★
(1) スターリンの否定は、高度に組織された、持続性のある、人為的な集団であるソ連の、結合の心理的基礎を破壊し、以前のような強力な政策、たとえば急速な経済発展政策などを遂行することは不可能になるとともに、なんらかの”大きな事件”があった場合には、その組織体系が崩壊する危険にさらされるであろう。
  そして国民は、今後犠牲的精神と相互の信頼を失い、利己的となり、政府の命令は信奉されにくくなり、おそらく道徳的頽廃が一般化する。
(2) 共産主義は、以前のような宗教性を失い、共産党は国民の信頼を失って、ソ連は思想的な危機に立つ。(”ソ連の崩壊は遠いことではない” p.107)

3章での著者の指摘は、今日でも示唆に富むものである。小室先生の教えは不幸にも、21世紀の今日でも克服できていないのである。一例を引いて終わりにしたい。

◆p.198 利益保護国という制度がある。これは戦時法規をお互いが守っているかを監視する役として、第三国を指名する制度だ。たとえばA国とB国とが戦争をし、日本が域外にあるとしよう。そうしたとき、日本が平和国家を標榜しているならば、日本こそ指名されることを想起しなければならない。しかし、日本では戦時法規を組織的に研究しているわけではないし、普及もしていない。そうした状態では、国際紛争を解決にみちびき、平和回復させるという国際的な役割は、技術的に果たしえない。これは平和国家として、もっとも恥ずべきことである。 レビューを評価してください



リンク

・ソ連崩壊の歴史
 ソ連崩壊(ソれんほうかい、露: Распад СССР)とは、1991年12月26日にソビエト連邦(ソ連)大統領ミハイル・ゴルバチョフが辞任し、これを受けて各連邦構成共和国が主権国家として独立したことに伴い、ソビエト連邦が解体され崩壊した出来事である。











日本人のためのイスラム原論



 著書名 日本人のためのイスラム原論
 著者 小室直樹
 出版社 集英社インターナショナル
 発表年 2002年

画像
 著者略歴

 購入日 2010年12月20日 小平図書館
 きっかけ 小室直樹
 目的 小室直樹を知る
 目標

目次

第1章 イスラムが分かれば、宗教が分かる

 第1説 アッラーは「規範」を与えたもうた

    現代の病根は「無宗教病」にあり
    イスラム理解の「急所」がここにある!
    史上空前の大帝国、現る
    「マホメット教」と呼ぶとムスリムが眉をひそめる理由
    イスラム教を支える「五本の柱」
    規範の大原則は“白か黒か”である
    「イスラム法」のしくみ
    「イスラム共同体」は国籍や人種、身分まで超越する
    キリスト教は規範を完全否定して生まれた!
    二大世界宗教の“母胎”となったユダヤ教
    ユダヤ教の規範は「タルムード」にあり
    内村鑑三も「奇態」と認めたキリスト教の教義
    宗教とは何か 
    教義の理解不足が生んだ“隠れキリシタンの悲劇”
    日本人は“規範嫌い”

 第2節 「日本教」に規範なし

    はたして日本に規範はあるのか
    仏教は誰の教えか
    イスラム教と仏教の決定的な違い
    仏教の救済に「途方もない年月」がかかるわけ
    なぜ鑑真は「日本行き」にこだわったのか
    比叡山が女人禁制でなくなった根本的原因
    規範を廃止した、日本仏教の“教義改革”
    “仏教を超えた仏教”
    「親鸞革命」の驚くべき内容
    日本仏教とキリスト教の意外な共通点
    儒教とは「マニュアル宗教」である
    「正しい政治は霊魂も救う」
    日韓関係がいつまでも好転しない本当の理由
    すべてを呑み込む「日本教」
    イスラム教にみる規範の絶対性
    なんとキリスト教は「四神教」だった!
    日本でのイスラム教普及が絶対にむずかしい理由
    

第2章 イスラムの「論理」、キリスト教の「病理」

 第1節 「一神教」の系譜―キリストの「愛」とアッラーの「慈悲」を比較する

    日本人が気づかないキリスト教の異常性
    イエス一大独創“アガペー”
    「愛の宗教」の暴虐と冷血
    「息のあるものは、ことごとく滅ぼした」ヨシュア軍団
    大虐殺の首謀者は、なんと神だった!
    パレスチナ問題は、なぜ解決しないのか
    「苦難をも、もたらす神」の大発明
    苦難が連続する日常から生まれた信仰
    なぜイエスが「悔い改めよ」と叫んだか
    「アッラー」になって神の性格は一変した
    イスラム流「聖書の読み方」
    異教徒にも慈悲深いアッラー
    隠れムスリムを“徹底駆除”したスペイン
    なぜイスラムは偶像崇拝を許さないのか
    「戦争の家」を「イスラムの家」に変える義務


 第2節 予定説と宿命論―イスラムにおける「救済」とは何か

    イスラエル人を皆殺しにしようとした神(ヤハウエ)
    「人格神」の心理分析を行ったユング
    「宗教の合理化」こそが、すべての謎を解くカギ
    呪術と宗教の境界線はどこにあるのか
    なぜ仏教は「堕落」したのか
    “困ったときの神頼み”は認めない
    インチキ宗教は、ここで見分けられる
    マホメットが起した「最大の奇蹟」とは何か
    エレミヤの悲劇
    人間には自由意志がない!
    「こんな神様はとても尊敬できない」と言ったミルトン
    予定説を踏みにじったカトリックの秘蹟
    ウェーバーの大逆説
    コーランを丸暗記するムスリム、聖書知らずのクリスチャン
    予定説と因果律が混在したイスラム教
    宿命論的な「予定説」とは
    キリスト教には天国も地獄もない
    イスラム教の天国は、美女と美酒の楽園
    アッラーは商売上手!?
    「永遠の苦しみ」が待つイスラムの地獄
    イスラムはなぜ「暗殺教団(アサシン)」を産んだのか  


 第3節 「殉教」の世界史―イスラムのジハードと中国の刺客、その相似性

    「イスラムの論理」を知らぬアメリカの愚
    暗殺を肯定した大歴史家
    司馬遷が「刺客列伝」を丞相伝(じょうしょうでん)の間に置いた“真意”
    聶政(じょうせい)はいかにして刺客になったのか
    犬死か、名誉の死か
    「歴史教」とは何か
    刺客とは「歴史教」の殉教者だった
    この世の栄華よりも、「歴史」による救済を選んだ男
    「古(いにしえ)をもって鏡となす」中国人
    社会は進化する―マルクスに見るヨーロッパの歴史観
    ヘーゲルが驚嘆した「持続の帝国」
    シーザー暗殺が評価されない理由
    中国とイスラムの意外な共通点
    マホメットを「預言者の打留」としたことの意義
    モルモン教に現れた「新たな預言者」
    「イラン革命」とは何だったのか
    なぜ、ムスリムたちは死を恐れないのか
    イスラム・テロは「狂気の産物」にあらず
    イスラム法学者だけが「ジハード」を宣告できる


第3章 欧米とイスラム―なぜ、かくも対立するのか

 第1節 「十字軍コンプレックス」を解剖する―現代世界にクサビ刺す“一〇〇〇年来の恩讐”

    イスラムはなぜアメリカを憎むのか
    イスラム史を知らずして、世界史を語るなかれ
    綺羅星のごとき、イスラムの英雄たち
    イスラム教徒は清潔好き
    「イタリア・ルネッサンス」もイスラムの賜物だった
    「楽園追放」をコーランはこおう解釈した
    イスラムから“逆輸入”された古典研究
    ヴィスコ・ダ・ガマの冒険も、実はインチキ!?
    忘恩の徒、汝の名はクリスチャン
    十字軍コンプレックスとは何か
    なぜ、「モンゴル・コンプレックス」は“発症”しなかったのか
    「中国人の条件」とは何か
    ウィーン危うし
    歴史シュミレーション「怒涛のイスラム、欧州席巻」
    中世ヨーロッパの「暗黒時代」がなくなる代わりに・・・
    近代ヨーロッパ帝国主義に蚕食されるイスラム
    明治維新を見習ったトルコ革命だったが・・・
    なぜ、イスラムには「香港」や「台湾」が生まれなかったか
    

 第2節 苦悩する現代イスラム―なぜイスラムは近代化できないのか

    なぜイスラム商人たちは「資本家」になれなかったのか
    資本主義の「触媒」となったキリスト教
    予定説が「エトスの変換」を引き起こした
    イスラム法こそ近代化の“強敵”
    「タテの契約」から「ヨコの契約」へ
    約束もまた「インシャラー」
    ムスリムが「ありがとう」と言う相手は、神のみ
    すべてはアッラーの思し召し!?
    イスラム教が説く“究極の”平等思想
    現代イスラムが抱える大いなる矛盾
    イラン革命とは原点回帰運動だった
    「イスラム・ファンダメンタリズム」という大誤解
    湾岸戦争で十字軍コンプレックスは増幅した
    「文明の衝突」論では本質は分からない







・はじめに
 宗教とは法である。
 法とは紙との契約である。紙との契約は宗教の戒律であり、社会の規範であり、国の法律である。この四つがまったく一致するのが宗教の理想であり、イスラム教はまさにそのとおりである。


 事件発生以来、年も明けて半年経った今でも、状況証拠以上の証拠はどこにもない。
 アメリカは中世社会へ逆戻りしつつあるのか。

 聖書に手を置いて宣誓しないでアメリカ大統領になった者は、いまだ一人も存在しない。
 アメリカは巨大なキリスト教国家である。
 キリスト教は元来、異教徒を殺戮することに罪の意識を持たなかった(アメリカ先住民の大虐殺、奴隷の海中投棄、原爆投下などを思い出してみよ)。

 これからの時代は宗教の理解なくして、世界は理解できない。世界を知るカギは、宗教にある。筆者が比較宗教社会学的に分析して「イスラム原論」を著したゆえんは、まさにここにある。
 イスラムを理解すれば、世界がわかる。



リンク

・汗牛充棟かんぎゅうじゅうとう:「イスラム関係の本が汗牛充棟ほども出版された」

・天地雲壌てんちうんじょう:「同じ一神教であっても天地雲壌の違いがある」

・通暁つうぎょう:「ローマ史に通暁しているムスリム」

・エトス:行動様式

・宿痾:慢性的な病。「無宗教病こそ現代日本の宿痾にほかならない」

・刺客列伝:曹沫そうかい、専諸せんしょ、豫譲よじょう、聶政じょうせい、荊軻けいか、高漸離こうぜんり

・風蕭々(しょうしょう)として易水寒し。
 壮士ひとたび去って復(ま)た還(かえ)らず 

 風蕭蕭兮易水寒 壮士一去兮不復還 荊軻

・豹は死して皮を留め、人は死して名を留む 新五代史 王彦章伝

・歴史教では、歴史に名を残すことこそが、個人における救済となる。


・伝統主義とは、「過去に行われてきたという、ただそれだけの理由で、将来における自分達の行動の基準にしようとする倫理」を指す。

・行動的禁欲:信仰のためには、一秒、一瞬たりとも懈怠せず行動すべし!

 宗教改革以降のクリスチャンの間には「行動的禁欲によって天職を遂行すれば、救済される」という思想、もっと分かりやすく言うならば「労働こそが救済である」という思想が確立した。

・キリスト教の根本教義(ドグマ):神を愛し、隣人を愛せよ

 神への愛を「アガペー」と呼ぶ。

・イスラム教:インシャラー「アラーの思し召しのままに」

 「何かを約束する。その約束は必ず守る。けれども、いつ、その約束を履行するかは、当然、努力はするけれども、インシャラーなのである」




2010年12月19日日曜日

蒼天航路

蒼天航路 1巻第2話 阿瞞の剣

 悪意を持って約束を守らず、虚偽不正を隠す者を許さない。
個人情報保護法が犯罪者保護法になってはならない。
 
蒼天航路 2巻第18話 天の法衣
 総理大臣に覇気なく、官僚、そのOBの害甚だしく天下は怨念に満つ。
民草貧しく悪官汚吏、利をむさぼる。
これを獣畜生の世といわずしてなんといおうや!
これを裁かずして、天下の正義はない。
 しかし、法は曲げられ、警察、検察、裁判官に不正がはびこり、
糾す者が現れると、除外され、正義が消えようとしている。
 善悪すらも票を買い多数決で決めようとする。
蒼天航路 3巻第23話桃仙院

 警察をはじめ公務員のみなさん、悪官汚吏がはびこることに黙認、荷担したこと過ちを五分と見よ、そして、この先、悪事を告発し、改革していく成果を五分と見よ。今はまだ、告発したところで、握りつぶされるのが落ちだ。しっかりと証拠を集め保管して、準備してください。市民の怒りが臨界点を超えるのは遠くない。
 
蒼天航路 3巻第33話 天の器



 天下の民の笑顔を見るのが生きる楽しみな政治家がいたら・・・。
国家のためと称して私利私欲に走り、私腹を肥やすことに精を出す官僚や政治家。
蒼天航路 4巻第38話荀彧見参

蒼天航路 4巻第39話 群龍、目覚める

蒼天航路 9巻第106話 惇の一声

 「規則ですから」、「権限がありません」とか言って判断せず、思考と行動を拒否し、困っている人を平然と見過ごすことのできる人が多い。
 相手の立場でも考えることができ、状況に応じて判断し行動できる市民でありたい。

蒼天航路 15巻第172話 闇に宿る光




正々堂々とモノを言える場所をつくろう。
蒼天航路 第279話 乱世の城

ネット上にコミュニティをつくる。
コミュニティ、人が集まり意見交換する場所。
1.相手の話をとことん聞いてから、話す。
2.良い点、悪い点を見分ける目を持つ。坊主憎けりゃ袈裟まで憎いにならないようにする。
3.冷静な判断が出来ない時は冷却期間を置く。
4.本当の議論、討論の場をつくる。真剣勝負。


蒼天航路



・痴呆自治 自主性のない無責任な人による自治

・一億総白痴化運動 大宅壮一


・ネット捜査本部 インファナイトサーチ(徹底追及) 事実の収集 発信  情報の共有化

・ネット議論 検証可能な事実による議論 テーマ 
  2ちゃんねる ネットゲリラ 阿修羅 共認の輪るい 他




マキコミの技術



 著書名 マキコミの技術
 著者 コグレマサト いしたにまさき
 出版社 インプレス
 発表年 2010年12月17日

画像
コグレマサト
いしたにまさき
 著者略歴

 購入日 ネットで見る
 きっかけ コグレさんのタンブラーを見て
 目的 広告(口コミ)の極意
 目標 実例を知り、真似できることは真似する

目次
第1章 時代は「クチコミ」から「マキコミ」へ
リヤカー書店「ネタフル堂」開店
  
ツイッターで近づいたリアルとネット
ソーシャルメディアの「深い」影響力
影響し合い、ユーザーに巻き込まれる企業
「マーケティング」「ブランディング」の枠を超えて
Work 1:自分のリヤカーブックスを開くとしたら?
第2章 コツコツ「継続」がソーシャルメディア上の土台
ネットで存在を認識されるために必要な「継続」
コグレマサトの「継続」の歴史
いしたにまさきの「継続」の歴史
効果的な「継続」のためのノウハウ
ブログブーム初期からコツコツと続く日産自動車の取り組み
Work 2:「継続」できなかったブログの改善案を考える

第3章 つながりを育てる「ギブ&ギブ」の精神
「つながり」こそがネットの醍醐味
味わったらやめられない! リアルでつながる「オフ会」の楽しさ
コラム:転んでもただでは起きなかった「ONEDARI BOYS
 
コグレ流、オフ会ができるまで
コラム:ユーザー集団は「コミュニティ」から「クラスター」へ
ネットでは「ギブ&テイク」よりも「ギブ&ギブ」ブロガーとのつながりを育ててきたサントリーのソーシャルメディア施策
Work 3:「つながり」を作るオフ会を企画する
第4章 「マキコミ」から生まれる新しい価値
巻き込み、巻き込まれて、従来にない価値が生まれる
時間をかけてユーザーと付き合う「豚組」のスタイル
幅広くパートナーと手を組むエバーノートの人気の仕組み
コラム:「クチコミの技術」でのクチコミ施策
仕掛けでユーザーを楽しませるAXEボディソープの「新宿駅前風呂」
コラム:UCCの失敗と迅速なリカバー
コミュニケーション手段の変化と「ポストペット」の進化
企業とユーザーのよりよい「マキコミ」のために
Work 4:あなたは誰と「マキコミ」したい?

巻末特別座談会 野村宗弘×コグレマサト×いしたにまさき




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